スキャルピングってどんな取引手法?
スキャルピングで利益を出すコツはあるの?
このようなお悩みをお持ちではありませんか。
スキャルピングは、FXの取引手法の一つであり、取引を数秒から数分で完了させる超短期取引です。
1日に何度も取引を行うため、資金効率が良い反面、判断力や集中力が必要になるため、相場経験が少ない初心者の方には、少し難しい取引手法とも言えます。
そこで本記事では、下記の流れで、スキャルピングについて詳しく紹介します。
- FXスキャルピングとは(定義)
- FXスキャルピングの特徴5つ
- FXスキャルピングを行う際の注意点5つ
- FXスキャルピングを公認&非公認しているFX会社一覧
- FXスキャルピング公認のおすすめFX会社2選
- FXスキャルピングで利益を得るためのコツ5つ
- FXスキャルピングにおすすめのテクニカル分析3つ
- FXスキャルピングは1日に何pipsくらいを目標にすれば良いの?
本記事を参考にしていただければ、スキャルピングのことを詳しく知ることができ、今よりもFXで利益を出せる確率を少しでも高めることができます。
では早速、「スキャルピングとは」から紹介していきましょう。
FXスキャルピングとは(定義)
FX取引におけるスキャルピングとは、数銭や数十銭の利益を狙った取引を何度も行うことで、利益を少しずつ積み重ねる取引手法です。
1回の取引時間は、数秒から長くても数分で完了させるため、数あるFX取引手法の中でも一番取引時間が短いという特徴があります。
取引が成功すれば大きな利益を狙える一方で、判断力や集中力が必要になってくるため、難易度は高い取引手法でもあります。
デイトレードやスイングトレードとの違いは?
FXの取引手法には、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードなど、様々な取引手法が存在しますが、違いといえば保有ポジションの期間や利益を値幅などが異なります。
それぞれの取引手法の違いを、以下の表でまとめてみました。
取引手法 | ポジション保有期間 | 利幅 | 1日の取引回数 |
---|---|---|---|
スキャルピング | 数秒~数分間 | 約10pips以内 | 数十回~100回以上 |
デイトレード | 数十分~数時間 | 50pips~100pip程度 | 1回~2回程度 |
スイングトレード | 数日間~数週間 | 100pips以上 | 0回~1回 |
※期間や利幅は相場環境によって異なるため、あくまで参考程度としてください。
このように、それぞれの取引手法では、取引期間や利幅などが異なってきます。
そのため、その人の生活スタイルや性格などで、あう取引手法合わない取引手法があるのです。
例えば、超短期取引のスキャルピングでは、仕事で忙しいサラリーマンの方には最適な取引手法といえます。
ゆったり取引を行いたいのであれば、デイトレードやスイングトレードを選ぶと良いでしょう。
FXスキャルピングの特徴5つ
FXスキャルピングの特徴は、以下の通りです。
- 資金効率が良い
- 損切りの値幅が少ない傾向にある
- 短期的な未来を予測すればよいので勝率が高い傾向にある
- 取引経験を多くつめるためその分経験値が上がりやすい
- ポジションを持ちこす必要がないため割り切って取り組むことができる
それぞれ詳しく紹介します。
特徴①資金効率が良い
スキャルピングは、1日に何回も取引を行うため、取引が成功すれば資金効率の良い運用を行うことができます。
資金効率は、簡単に解説すると、資金が増えるスピードのことです。
例えば、1日に10pipsの利益を10回成功させた場合、1日で計100pipsの利益を得ることができます。
しかし、FXで100pipsの利益を狙うとなると、スイングトレードの場合だとボラティリティにもよりますが、2~3日程度かかります。
このように、スキャルピングは何日間もかけて狙う利幅を、取引が成功すれば1日で狙うことも可能です。
従って、スキャルピングは資金効率が良く、取引が成功すれば資金が増えるスピードも速い取引手法といえます。
特徴②損切りの値幅が少ない傾向にある
スキャルピングは、1回で狙う利益の幅が少ないため、必然的に損切りの値幅も少ない傾向にあります。
損切りの値幅が少ないということは、大きな損失をだすリスクを抑えた取引を行うことができます。
FXの基本は、損失は小さく利益は大きくのため、利益よりも損失のほうが大きくなってはいけません。
例えば、1回で狙う利益が10pipsの場合、トレーダーによって異なりますが損失は約5pips以内となります。
従って、スキャルピングは、1回の取引の損失が少ない傾向にあるため、1回の取引で大きな損失を出すリスクを抑えることが可能です。
特徴③短期的な未来を予測すればよいので予測が立てやすい
スキャルピングは、短期的な未来を予測すればよいので予測が立てやすくなります。
長期足を分析し現在の環境を把握することは大前提ですが、実際に予測するのは数十秒先または数分先の値動きを予測するだけでよいのです。
遠い先の未来よりも何秒間先を予測するほうが簡単のため、予測が立てやすく利益を得る確率も少しは上げやすいといえます。
特徴④取引経験を多くつめるためその分経験値が上がりやすい
スキャルピングは、取引経験を多くつめるためその分経験値が上がりやすくなります。
FXに慣れるには、実践することが一番です。
デモトレードでも取引経験は積めますが、実際に資金を動かした取引を行うため、遊び感覚にならず本気で向き合うことができます。
スキャルピングは何度も取引を行うため、FXに慣れやすく経験値が上がりやすい取引手法です。
特徴⑤ポジションを持ちこす必要がないため割り切って取り組むことができる
スキャルピングは、ポジションを持ちこす必要がないため割り切って取り組むことができます。
例えば、スキャルピングやデイトレードの場合、一定期間ポジションを保有するため、どうしても保有しているポジションが気になってしまいます。
気になりすぎるあまり、仕事やそのほかのことに集中できない可能性があります。
スキャルピングであれば、時間を決めて取引を終わらせることができるため、割り切って取り組むことができます。
そのため、副業であまり時間のない方との相性が良い取引手法とも言えます。
FXスキャルピングを行う際の注意点5つ
スキャルピングを行う際は、以下5つのことに注意しましょう。
- FX初心者には少し難しい
- 損大利小の取引となりやすい
- ポジポジ病になってしまうリスクがある
- 取引コストが高くなる
- FX会社によってはスキャルピングを禁止しているところもある
それぞれ詳しく紹介します。
注意点①FX初心者には少し難しい
1つ目の注意点は、FX初心者には少し難しいことです。
スキャルピングによる取引手法は少しの値動きで利益を狙うため、分析だけではなく瞬発力や意思決定の力が試されます。
例えば、「今回のトレードは難しい」と感じたら、早い段階でダメージを最小限に食い止めるために決済しなければなりません。
また、含み損のポジションを保有しているのであれば、素早く損切りを行う判断力も必要になります。
エントリー、利確、損切りを全て素早く行い、かつ正確に行わなければならないため、スキャルピングは初心者に少し難しいといえます。
注意点②損大利小の取引となりやすい
2つ目の注意点は、損大利小の取引となりやすいことです。
一般的に、FXで利益を増やしていくためには、損小利大が理想とされています。
つまり、買ったときの利益を最大限伸ばしつつ、負けたときの損失は最低限に抑えることです。
スキャルピングは1日に数十回以上あるトレードチャンスを使って、利益を積み重ねていきます。
そのため、損失よりも利益が小さくなる可能性があるのです。
注意点③ポジポジ病になってしまうリスクがある
3つ目の注意点は、ポジポジ病になってしまうリスクがあることです。
スキャルピングは何度も取引をするので、ポジポジ病になる可能性が高めです。
ポジポジ病とは常に取引をしていないと落ち着かない状態のことで、稼ぎたいという強い思いが原因です。
ポジポジ病になると、過剰な取引による損失を出す可能性が高くなるでしょう。
スキャルピングも取引回数は多いですが、全て根拠に基づいた取引なのでポジポジ病とは異なります。
取り返すまでやめられなくなり資産を失う可能性もあるので、ポジポジ病になったときはすぐに取引を中止してパソコンから離れるようにしましょう。
注意点④取引コストが高くなる
4つ目の注意点は、取引コストが高くなることです。
FXでは、取引をする度に取引手数料やスプレッドがかかります。
スキャルピングはデイトレードやスイングトレードよりも1日の取引回数が多いので、取引コストもかかってしまうのです。
スプレッドは0.5銭や1銭などと固定されておりたいした金額に感じない方もいますが、数十回の取引をすると利益に影響が出ることもあります。
取引コストを下げるには、取引手数料が無料のFX会社やスプレッド幅の狭いFX会社を選ぶようにしましょう。
注意点⑤FX会社によってはスキャルピングを禁止しているところもある
FX会社によっては、スキャルピングを禁止しているところもあります。
なぜならば、大量の取引注文が発生することになりFX会社のシステムに負担がかかるため、サーバーに影響を与え取引ができなくなってしまう可能性もあるからです。
万が一、スキャルピングを禁止しているFX会社で取引を行えば、口座凍結や出金拒否をされる場合がありますので絶対にやめておきましょう。
FXスキャルピングを公認&非公認しているFX会社一覧
スキャルピングを完全公認しているFX会社と、公式では禁止とはしていないがOKともしていないFX会社を以下の表でまとめました。
公認&非公認 | FX会社名 |
---|---|
完全公認 | ヒロセ通商 JFX |
非公認 | 外為どっとコム トレイダーズ証券「みんなのFX」 トレイダーズ証券「LIGHT FX」 外為オンライン GMOクリック証券 SBI FXトレード |
多くのFX会社では、スキャルピングを全面的に公認していないが禁止とも記載されていないFX会社もありますが、スキャルピングを行う際は必ず全面的に公認しているFX会社を選ぶようにしましょう。
スキャルピングを全面的に公認していないが禁止とも記載されていないFX会社では、FX会社側の独自の判断で行われてしまうため、運が悪ければスキャルピングとみなされ口座凍結や出金拒否などのリスクがあります。
非公認のFX会社でもスキャルピングを行うことは出来ますが、万が一の時のためにあまりお勧めはしません。
FXスキャルピング公認のおすすめFX会社2選
公式的にもスキャルピングをOKしているFX会社は、以下の2つです。
それぞれの特徴を紹介します。
おすすめFX会社①ヒロセ通商
ヒロセ通商では最小取引単位が1,000通貨となっており、少額から取引を始めることができます。また業界最多レベルの51種類の通貨ペアを取り扱っており、豊富な通貨ペアを少額から取引したい人におすすめです。
さらに豊富な通貨ペアを業界最狭水準のスプレッドで提供しており、低コストな取引が可能です。
ヒロセ通商では毎月様々なキャンペーンを実施しており、多彩なキャンペーンを楽しみながら取引できる点も人気のポイントです。
また、頻繁にアップデートされどんどん使いやすく進化する取引ツールやスキャルピングOKなど嬉しいポイントが揃っており、2023年オリコン顧客満足度調査のFX専門業者部門で8年連続第1位を獲得しています。
おすすめFX会社②JFX
JFXはスキャルピングOKであることや豊富なキャンペーンなどで人気のFX会社です。
スキャルピングは禁止とするFX会社が多い中で「スキャルピングOK」を大々的に打ち出しており、取引システムのスピードや約定力も確かなもので1日の取引量に上限もないことから、スキャルピングに興味がある場合はぜひ口座を開設しておきたい会社です。
また、プロも愛用する人気の取引ツール「MT4」が使えるFX会社としても有名です。
JFXはヒロセ通商の子会社であり両社は共通している点も多いですが、重要な違いもあります。JFXの特徴やメリット・デメリット、ヒロセ通商との違いなどについては下記の記事で詳しく解説しています。
FXスキャルピングで利益を得るためのコツ5つ
スキャルピングで利益を得るコツは、次の通りです。
- テクニカル分析を覚える
- 損切りは素早く行う
- 初心者の方は「米ドル/円」から取引を行う
- 損小利大の取引を心がける
- スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
それぞれ詳しく紹介します。
コツ①テクニカル分析を覚える
FXスキャルピングで利益を得るためのコツの1つ目は、テクニカル分析を覚えることです。
テクニカル分析とは過去の為替の動きを通して、パターンやトレンドを調査して将来の値動きを予測する分析方法です。
FX相場では投資行動の結果を表した動きもあり、過去にも似たようなパターンがあると将来も同じようなパターンが出現することがあります。
そのため、テクニカル分析を理解していると、より優位性のある取引が可能です。
テクニカル分析について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
コツ②損切りは素早く行う
FXスキャルピングで利益を得るためのコツの2つ目は、損切りを素早く行うことです。
スキャルピングは短期間による取引を繰り返すことで小さな利益を狙う手法のため、相場分析や売買の決断を素早く実行する必要があります。
損切りをするときはリスクワードを1:2がおすすめです。
リスクリワード1:2の損切りのやり方について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
コツ③初心者の方は「米ドル/円」から取引を行う
FXスキャルピングで利益を得るためのコツの3つ目は、初心者の方は「米ドル/円」から取引を行うことです。
ドル円は他の通貨と比較して、取引量が多いという特徴があります。
取引が多い通貨は値動きが安定した傾向にあるので、スキャルピングのような小さな利益を上げる取引手法に向いているのです。
また、米ドル/円の組み合わせはスプレッドが狭いので、短期の取引との相性が良いでしょう。
米ドル/円がおすすめな理由をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
コツ④損小利大の取引を心がける
FXスキャルピングで利益を得るためのコツの4つ目は、損小利大の取引を心がけることです。
FX取引において優位な取引をするには、損小利大の取引が重要です。
損小利大とは1回の取引における損失を小さくして利益を大きくすることで、利益が大きければ資金が増えやすくなるでしょう。
例えば、勝率が50%の場合でも1回あたりの損失が10pipsなのに対して、1回あたりの利益が20pipsなら、トータルで利益をプラスにすることができます。
勝率にこだわるだけではなく、損小利大を意識した取引をしましょう。
コツ⑤スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
FXスキャルピングで利益を得るためのコツの5つ目は、スプレッドが狭いFX会社を選ぶことです。
スプレッドとは売値と買値の差を意味しており、2つの幅が狭いと取引コストを抑えた取引ができます。
例えば、取引する通貨のスプレッドが0.3銭だった場合、買いポジションを1万通貨保有した時点で0.3銭が引かれるのでマイナス30円からの取引となるのです。
そのため、0.3銭上昇しても利益は出ず、0.4銭以上に上がったところで初めて利益が計上されます。
スプレッドは各FX会社で異なっているので、スプレッドの狭いFX会社を選ぶようにしましょう。
FXスキャルピングにおすすめのテクニカル分析3つ
スキャルピングにおすすめのテクニカル分析は、以下の3つです。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- RSI
それぞれ詳しく紹介します。
おすすめテクニカル分析①移動平均線
移動平均線とは、一定期間の終値の平均値を線で結んだテクニカル分析です。
まずは、以下の画像をご覧ください。
為替は絶えず動いており、ローソク足を見るだけではどちらの方向に進むのかが分かりません。
そこで移動平均線を引くことでトレンドの流れを把握できるのです。
また、移動平均線はトレンドの強弱も把握できるので将来の予測が立てやすいでしょう。
移動平均線についてより詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
おすすめテクニカル分析②ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下にあるバンドの範囲内にチャートが収まるのを利用したものです。
まずは下の画像をご覧ください。
ボリンジャーバンドでは、バンドの幅が狭くなるスクイーズとバンドの幅が広がるエクスパンションがあります。
トレンドが発生したときにはエクスパンションの状態になり、レンジ相場になったときにはスクイーズになります。
スクイーズの状態になったら今後トレンドが発生する可能性が高くなり、エクスパンションからバンドが最大幅になるボージの状態になったらトレンドが収束するのです。
バンドの形を見ればトレンドが発生しているのかやレンジ相場なのかを判断することができるため、初心者の方でも使いやすいテクニカル分析です。
おすすめテクニカル分析③RSI
RSIとは、一定期間における為替チャートの変動幅を基にして買われすぎや売られすぎをパーセントで表した指標です。
まずは下の画像をご覧ください。
買われすぎなのか売られすぎなのかをすぐに判断できるので、状況に応じた取引が可能です。
例えば70~80%に達していれば買われすぎ、20~30%になっていれば売られすぎとなるので、買いと売りのどちらのポジションを持つべきなのかが分かるでしょう。
一目で買われすぎなのか売られすぎなのかを把握することができるため、初心者でも相場分析が行いやすいテクニカル分析です。
FXスキャルピングは1日に何pipsくらいを目標にすれば良いの?
取引レベルにもよりますが、まず初心者の方は1日に20pipsくらいを目標にしましょう。
あくまで目安ですが、初めから大きな利益を狙いに行くと、初心者の場合ポジポジ病になるリスクが高く、かえって大きな損失を出しやすくなります。
初めは、20pipsの値幅を取ることも難しいと思いますが、そこをクリアしなければそれ以上の値幅を狙うことはできません。
まずは、1日20pips以上を狙えるようになりましょう。
まとめ:FXスキャルピングで利益を得るには経験が必要
スキャルピングは、数銭や数十銭を狙った取引を何度も行う取引手法です。
取引時間が短いので損切りの値幅が少なく、資金効率が良いという特徴があります。
また、スキャルピングの取引をすると取引経験の経験値を上げられるでしょう。
一方で、損大利小の取引になりやすく、ポジポジ病にかかる可能性もあるので注意が必要です。