FXの損切りって何?
損切りの具体的な目安についても知りたい!
このようなお悩みをお持ちではありませんか。
FXで大きな損失を出す原因の一つに、損切りができないことがあげられます。
長く安定して利益を得続けたいのであれば、損切りの重要性を知り正しいやり方を覚えなければなりません。
そこで本記事では、下記の流れで、FXの損切りのやり方や損切りを行う際の注意点などを詳しく紹介します。
- FX損切りとは
- FXで利益を得続けるには損切りが大切な理由
- FX損切りの目安はリスクリワード1:2以上
- FX損切りの具体的な設定方法
- トレードスタイル別!FX損切りの設定方法
- FX損切りを行う際の注意点
- 損切りができない方は逆指値注文(ストップ注文)を利用しよう
本記事を参考にしていただければ、損切りがどうしてもできないという方でも注文方法によって自動で損切りが行えるやり方についても詳しく知ることができます。
では早速、「FX損切りとは」から紹介しましょう。
FX損切りとは?
FXの損切りは、損失を確定させるために行う行為です。
一般的に、自分が予測した方向と逆方向に動いた際に、大きな損失を未然に防ぐために利用します。
よく「FXは危険」や「FXで大きな損失を出した」など、FXの悪評を聞くことがあると思いますが、それらの原因は損切りをしっかりと行っていないからです。
損切りをしっかりと行えば、リスクはありますがFXはそれほど危険なものではありません。
損切りは、FXで長く安定して利益を残すためには必須のため、ぜひ本記事を参考にしやり方を覚えてくださいね!
FXで利益を得続けるには損切りが大切な理由2つ
ここでは、損切りが大切な理由を2つ紹介します。
- 大きな損失から資金を守ってくれる
- トータル収支をプラスにしやすい
理由①大きな損失から守ってくれる
損切りは、損を確定させるための行為のため、損失を限定することができます。
例えば、証拠金5万円に対し1ドル100円の時に1Lot(10,000通貨)分を買ったとしましょう。
予想とは反対に、1ドル99円まで下落すると-10,000円の含み損となります。
証拠金は40,000円となり、1Lot(10,000通貨)の必要証拠金は40,000円(1ドル100円計算)となるため、強制ロスカットとなります。
強制ロスカットとなる前に損切りを行っておけば、再び取引を行い損失を取り返せたかもしれません。
損切りをしっかりと行えば、損失を限定できるだけではなく、次のチャンスにもつなげることができ機会損失を防ぐこともできます。
強制ロスカットについては、下記の記事を参考にしてください。
理由②トータル収支をプラスにしやすい
FXでなかなか利益が出ないトレーダーの特徴として、コツコツドカンというものがあります。
コツコツドカンとは、利益を積み重ねても一発の損失でこれまでの利益を失ってしまうことです。
FXで利益を得ていくためには、コツコツ利益を抜き取るのではなくコツコツ損切りを行いドカンと利益を抜き取ることが大切です。
損切りは小さく利益は大きくというトレーダーができるようになれば、トータル収支をプラスにし長く安定してFXで利益を得やすくなるといえます。
FX損切りの目安はリスクリワード1:2以上
ここでは、損切りの目安について紹介します。
損切りの目安は、リスクリワードが1:2以上となるように設定することがおすすめです。
- 損切り:損失を確定させること
- リスクリワード:損切りした場合の損失と利益確定した場合の利益の比率のこと
言葉で説明するよりも画像で説明するほうがイメージが湧くと思うので、以下の画像をご覧ください。
上記の画像の赤丸の部分で買い、損切りを安値割れの20pips下に置き、利益確定を損切り幅の倍である40pips上に置きます。
リスクリワードを1:2にすることで、2連敗しても±0でおさめることができるのです。
トレーダーによって損切りの幅は異なりますが、初心者の方はリスクリワード1:2以上で取引していくことをおすすめします。
FX損切りの具体的な設定方法3つ
ここでは、実践で使える損切りの具体的なやり方を3つ紹介します。
- 高値や安値を利用した損切りポイント
- ラウンドナンバーを利用した損切りポイント
- 移動平均線を利用した損切りポイント
やり方①高値や安値を利用した損切り
高値や安値に損切りポイントを設定するのは、わかりやすく1番簡単な設定方法になります。
以下の画像をご覧ください。
上記の画像は、安値に損切りを設定したパターンです。
直近の高値をブレイクしたため、買いエントリーをします。
この場合の損切りポイントは、直近の安値に設定するのが安全です。
なぜならば、リスクリワードが1:2になりやすいことや安値を抜けたということは下落する確率が高くなるから。
高値安値をブレイクした際にエントリーする場合は、反対の高値安値をブレイクしてきたら損切りを行うようにしましょう。
やり方②ラウンドナンバーを利用した損切り
ラウンドナンバーを利用した損切りポイントについて紹介します。
ラウンドナンバーとは、為替レートのキリの良い数字のこと。
例えば、ドル円で表すと、よく112.112円や112.113円などといった中途半端な数字を見ると思います。
中途半端な数字はラウンドナンバーではなく、111.000円や111.500円といったキリの良い数字をラウンドナンバーと呼びます。
ラウンドナンバーを損切りポイントにする理由は、多くのトレーダーが意識している価格帯であり、反発やブレイクすると一方方向にトレンドが出る傾向にあるからです。
以下の画像をご覧ください。
上記の画像は、108.000円のラウンドナンバーに、為替レートが抑えられ下落しているチャートです。
赤丸で売りエントリーを仕掛けるとすれば、損切りポイントは108.000円のラウンドナンバーを抜けたらということになります。
赤丸以外にも、ラウンドナンバーを起点としてエントリーを行うのであれば、必ずラウンドナンバーを抜けたら損切りを行いましょう。
やり方③移動平均線を利用した損切り
テクニカル分析の移動平均線を利用した損切りポイントを紹介します。
以下の画像をご覧ください。
上記の画像は、75日移動平均線を表示させたチャートです。
移動平均線の使い方は、以下の通りです。
- 移動平均線よりも為替レートが上ならば、上昇しやすい
- 移動平均線よりも為替レートが下ならば、下落しやすい
移動平均線よりも下にいた為替レートですが、上に抜けたことにより上昇しやすいと判断し、買いエントリーをします。
この場合の損切りポイントは、移動平均線を下抜けした場合です。
なぜならば、移動平均線を再度下抜けすることにより、下落する確率が高まるから。
移動平均線を利用してエントリーをするのであれば、予想とは逆の方向に移動平均線を抜けたら損切りを行いましょう。
トレードスタイル別!FX損切りの設定方法4つ
トレードスタイルによって、損切りをする目安が異なってきます。
なぜならば、トレードスタイルによって、狙う値幅が異なってくるからです。
以下で、トレードスタイル毎に異なる、損切りの目安を紹介します。
あくまで目安のため、参考程度に見てください。
スキャルピングの場合
スキャルピングは、1回の取引で数銭から数十銭を狙って何度も取引を行い、利益を積み重ねていく取引手法です。
狙う値幅も少ないため、損切り幅も少なくしなければ、リスクリワード1:2とはなりません。
例えば、狙う値幅が10銭であれば、損切り幅は5銭が目安といえます。
スキャルピングは、予想と逆の方向に動いたときには、すぐに損切りをする準備をしておきましょう。
デイトレードの場合
デイトレードは1日に複数回の取引を行い、細かく利益を積み重ねていく取引手法です。
狙う値幅に決まりはありませんが、約30銭~50銭を狙いに行くイメージとなります。
例えば、30銭を狙いに行くのであれば、損切り幅の目安は15銭、50銭を狙いに行くのであれば、損切り幅の目安は25銭としておきましょう。
スイングトレードの場合
スイングトレードとは、ポジションを数日間から数週間かけて持ち、より大きな利益幅を狙う取引手法です。
デイトレードよりも狙う値幅が大きいため、約100銭以上は狙うイメージとなります。
100銭を狙いに行くのであれば、50銭が損切りの目安といえます。
長期取引の場合
長期取引は、スイングトレードよりも長くポジションを持ち、半年から数年かけてポジションを保有する取引手法です。
狙う値幅も多く、銭を通り越して1円の変動を狙いに行くトレーダーもいます。
狙う値幅が大きくなろうと、損切り幅の目安はリスクリワード1:2としておきましょう。
FX損切りを行う際の注意点3つ
FXで損切りを行う際の注意点は、以下の通りです。
- ルール通りに必ず損切りを行う
- 多くのトレーダーが意識しているポイントを見極める
- だましに気をつける
それぞれ詳しく紹介します。
注意点①ルール通りに必ず損切りを行う
損切りラインを決めたら、必ずルール通りに損切りを行いましょう。
FXでは、どんなに上手なプロトレーダーでも勝率100%ということはなく、必ず損失を出します。
確かに、損切りをしなくても価格が戻ってきてその後含み益を出してくれる場合もありますが、長い目で見たときにおすすめできません。
FXはたった1回の損失で相場から退場してしまうこともあるため、必ずルール通りの損切りを心がけましょう。
注意点②多くのトレーダーが意識しているポイントを見極める
損切りの目安は、リスクリワード1:2以上と紹介しましたが、適当なところでエントリーをしてはいけません。
チャートは、その時々によって意識される価格が異なるため、適当なエントリーをしても無駄な損切りが続き損切り貧乏となるリスクがあります。
例えばですが、長期足のサポートラインやレジスタンスラインは多くのトレーダーが意識しやすいポイントでもあるため、そういったところを軸として取引を行うのもおすすめです。
損切り貧乏とならないよう、多くのトレーダーが意識しやすいポイントで取引を行うようにしましょう。
注意点③だましに気をつける
FX相場には、だましというものが存在します。
だましとは、テクニカル分析で売買のサインが出たのにもかかわらず、その逆に相場が動くことです。
以下の画像をご覧ください。
相場が上下にもみ合っているチャートです。
赤丸の部分は、もみ合いをブレイクしていることが分かります。
上記のチャートを見てもイメージがわかないと思うため、以下の画像をご覧ください。
ブレイクしている部分を拡大したチャートです。
ブレイクしたからさらに上に行くという方も多いのではありませんか?
ですが実際は、だましとなり元の為替レートの水準に戻っています。
実際に売りを仕掛けた時のチャートです。
仮に安値抜けの赤丸で売りをエントリーしたとします。
損切りの目安は、直近の高値です。
だましの部分で損切りになってしまうことはわかりますよね。
このように、損切りをタイトに設定してしまうと、だましで無駄な損切りをすることになってしまい損切り貧乏となります。
対策としては、直近の高値安値の少し上に損切りを設定するのがポイントです。
例えば、直近の高値安値から3銭上や5銭上など。
トレーダーによっても異なると思うため、自分なりの損切りポイントを設定して下さい。
損切りができない方は逆指値注文(ストップ注文)を利用しよう
逆指値注文(ストップ注文)は、その名の通り損切りを設定する際に利用する注文方法です。
例えば、100円で買い注文を発注した場合、98円に逆指値注文を発注することで損失拡大を防ぎます。
逆指値注文をいれておかなければレートは下がり続けさらに大きな損失を出していたかもしれません。
逆指値注文(ストップ注文)をいれておくことで、自動で損失を限定することができるため、どうしても自分で損切りができないという方はぜひ試してみましょう。
ただし、ストップ注文では指定したレートよりも大きく不利な方向で約定する可能性もあるため、この点には注意が必要です。
まとめ:損切りを制する者がFXを制す
本記事では、おすすめの損切り幅や損切りに使える注文方法などを詳しく紹介しました。
損切りの幅は、リスクリワード1:2がおすすめです。
FXで大きな損失を出さないためにも、エントリーと同時に逆指値注文(ストップ注文)で損切りも必ず設定しましょう。