「移動平均線の乖離率って何?」という疑問をお持ちではありませんか?
普通の移動平均線とどう違うんだろう?
移動平均線の乖離率ってどうやって使うのかしら?
乖離率っていう言葉を見ると難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
移動平均線の乖離率を使って取引を行えば、逆張りという取引手法ができるようになります。
そこで本記事では、
- 移動平均線の乖離率とは
- 移動平均線の乖離率の使い方
- 移動平均線の乖離率を活用した取引手法
- 移動平均線の乖離率を活用する際の注意点
- 移動平均線の乖離が使えるアプリ
という流れで、移動平均線の乖離率について詳しく紹介します。
移動平均線の乖離率を使って取引をしようか迷っている方は、ぜひご参考にして下さい。
移動平均線の乖離率とは
移動平均線の乖離率とは、移動平均線と為替レートがどれだけ離れているかを測るもので、離れ具合によって「買われすぎ」「売られすぎ」と判断するテクニカル分析方法です。
例えば、移動平均線と為替レートが上に離れていれば「買われすぎ」、下に離れていれば「売られすぎ」と判断します。
FXではトレンドに乗ることが大切ですが、ただの移動平均線を見るだけでは「買われすぎ」「売られすぎ」という判断をすることが難しいです。
トレンドが出ていても「買われすぎ」の状態では、上昇余地も限られ下落する確率が高く、買うタイミングではありません。
こうした為替レートの「買われすぎ」「売られすぎ」を確認するのが移動平均線の乖離率なのです。
RSIのようなオシレーター系のテクニカル分析と似ているわ!
移動平均線について詳しく知っていれば乖離率についてもスムーズに理解することができるため、あまり知らないという方はまずはこちらからご覧ください。
移動平均線の乖離率の計算方法
移動平均線の乖離率の計算方法は、次の通りです。
日足の場合
- n日移動平均線の乖離率=((当日の終値ー移動平均の値)÷移動平均の値)×100
移動平均線の乖離率の使い方
移動平均線の乖離率は、「買われすぎ」「売られすぎ」を利用して取引を行います。
「買われすぎ」であれば売りサイン、「売られすぎ」であれば買いサインとなります。
以下の画像をご覧ください。
移動平均線の乖離率が高くなると、為替レートが戻ってくる傾向にあることがわかります。
乖離率を利用する際のコツですが、過去にどこで反転しているかを確認することがポイントです。
上記の画像であれば、過去に反転した場所に赤い線を高値と安値に引いています。
線を引くことにより、どこで転換しやすいのかを視覚的にわかるようにすることができるのです。
移動平均線の乖離率を活用した2つの取引手法
移動平均線の乖離率を活用した取引手法は、次の通りです。
- 200日移動平均線の乖離率を利用した逆張り
- 25日移動平均線の乖離率を利用したエンベロープ
以下で、それぞれ詳しく紹介します。
200日移動平均線の乖離率を利用した逆張り
ここでは、200日移動平均線の乖離率を使った逆張りの取引手法を紹介します。
なぜ期間を200日にしたのかというと、単純に人気があるからです。
相場は投資家心理を表しているものになるため、多くのトレーダーから使われているテクニカル分析は、機能しやすいと言えます。
以下の画像をご覧ください。
赤丸の部分がエントリーポイントになります。
移動平均線の乖離率が、赤いライン付近に来ると反転しやすくなることがわかります。
為替レートが反転する動きを見せたら、逆方向に動く確率が高いといえます。
25日移動平均線の乖離率を利用したエンベロープ
ここでは、25日移動平均線の乖離率を利用したエンベロープの取引手法を紹介します。
エンベロープとは、移動平均線から上下に一定に乖離させた線のことです。
エントリーポイントは、上下の線にタッチしたら逆張りを仕掛けていきます。
以下の画像をご覧ください。
上下の線にあたり、為替レートが反発していることがわかります。
エンベロープの使い方はシンプルなものであり、線にタッチしたら「買われすぎ」「売られすぎ」を判断することができるのです。
移動平均線の乖離率を使う際の2つの注意点
移動平均線の乖離率を使う際の注意点は、次の通りです。
- レンジ相場では機能しない
- 損切りラインを設定する
以下で、それぞれ詳しく紹介します。
レンジ相場では機能しない
移動平均線の乖離率は相場の過熱度を測って取引を行うため、レンジ相場では横ばいとなってしまいあまり機能しません。
レンジ相場とは、為替レートに方向感がない状態のこと。
レンジ相場で取引を行ってしまうと、為替レートが上下に行ったり来たりして揺さぶられてしまいます。
方向感がない状態で取引を行えば、大きな損失を出してしまうリスクもあります。
移動平均線の乖離率を利用する際は、レンジ相場では取引を行わないようにしましょう。
損切りラインを設定する
移動平均線の乖離率を利用した取引に限ってではありませんが、ポジションを持つ前は必ず損切りラインを設定しておきましょう。
損切りラインを設定しておけば、万が一予想と反対方向に為替レートが動いても損失を限定することができます。
プロでも損失を出してしまうこともあるため、相場から自分の証拠金を守るためにも、エントリー前に必ず損切りラインは設定しておきましょう。
移動平均線の乖離率が使えるおすすめFXアプリ2選
移動平均線の乖離率が使えるおすすめのFXアプリは、次の通りです。
- 外為どっとコム「G.comチャート」
- GMOクリック証券「プラチナチャートプラス」
以下で、それぞれ詳しく紹介します。
外為どっとコム「G.comチャート」
外為どっとコムが提供する取引ツール「G.comチャート」。
トレンド系10種類、オシレーター系11種類の計21種類の豊富なインジケーターを利用することができます。
移動平均線乖離率はもちろん、単純移動平均線やRSIなどを使用することができます。
トレンド | 単純移動平均線/加重移動平均線/指数平滑移動平均線/一目均衡表/ボリンジャーバンド/ピボットポイント/エンベロープ/パラボリックSAR/スパンモデル/スーパーボリンジャー |
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オシレーター | MACD/RSI/RCI/スローストキャスティクス/ヒストリカル・ボラティリティ/移動平均乖離率/モメンタム/ATR/DMI/ADX/ウィリアムズ%R |
1画面に最大9チャートを表示させることができ、各通貨ペアの値動きを見逃すことなくエントリーチャンスを逃すということもありません。
また、通貨ペアの強弱を分析する相関分析もあり、ボラティリティの高い通貨ペアをすぐに見つけることも可能。
一度にたくさんの通貨ペアを分析して取引を行う方には、最適な取引ツールです。
GMOクリック証券「プラチナチャートプラス」
GMOクリック証券が提供する取引ツール「プラチナチャートプラス」。
移動平均線乖離率はもちろん、ボリンジャーバンドや一目均衡表など38種類という豊富なインジケーターを使用することができます。
25種類の描画オブジェクトも搭載されており、より高度なチャート分析を行うことも可能。
豊富なインジケーターや高度な描画オブジェクトを利用したいという方には、最適な取引ツールです。
まとめ:移動平均線の乖離率は相場の過熱度を測るテクニカル分析
本記事では、移動平均線の乖離率を使って取引をしようか迷っている方に向けて、移動平均線の乖離率のことや手法などを詳しく紹介しました。
移動平均線の乖離率は、相場の「売られすぎ」や「買われすぎ」を確認し、取引を行っていくテクニカル分析方法です。
ただし、必ず成功するテクニカル分析方法は、FXの世界ではありません。
テクニカル分析を利用する上で重要なことは、1つの手法をやりきることです。
移動平均線の乖離率を使って取引を行おうと考えている方は、自分なりに使いこなせるようになりましょう。