一日の中でFX相場っていつ動きやすくなるの?
一日の中でFX相場が動かない時間帯についても知りたいわ!
このようなお悩みをお持ちの方に朗報です。
結論から申し上げると、一日の中でFX相場が動きやすい時間帯は、東京・欧州・ニューヨークといった三大市場です。
FXは、原則24時間(土日を除く)取引を行うことができますが、取引する時間帯を選ばないと思わぬ損失を出しやすくなります。
そこで本記事では、下記の流れでFX相場の動く時間や注意すべき時間などについて詳しく紹介します。
- 一日の中でFX相場の動く時間は三大市場
- 一日の中でFX相場の動かない時間帯や注意すべき時間帯
- 三大市場を利用し優位性のある取引を行う方法2つ
本記事を最後までご覧いただければ、動きやすい時間帯や注意すべき時間帯を知り、思わぬ損失をするリスクを減らすことができます。
では早速、「一日の中でFX相場の動く時間帯は三大市場」から紹介していきます。
一日の中でFX相場の動く時間は三大市場
FX取引において相場の動く時間帯は、主に三大市場と呼ばれている時間帯です。
三大市場とは、主に東京市場・ロンドン市場・ニューヨーク市場の3つを指します。
世界では三大市場以外にも、さまざまな市場が開いていますが、三大市場は為替取引に参加するトレーダーが多いので、相場が動きやすくなる傾向にあるのです。
以下で、三大市場のそれぞれの特徴について紹介します。
東京市場
東京市場は、午前9時~午後15時までの時間帯に開いている市場です。
主に、アジアやオセアニアの機関投資家やヘッジファンドが参加する時間帯です。
市場の流動性としては三大市場の中でも一番低いため、値動きは緩やかになりやすい傾向があります。
しかし、日本時間午前9時55分に発表される「仲値」の前後は注意する必要があります。
仲値とは:銀行の窓口のレートの基準になる相場のことです。よほどの大きな変動がない限りは、その日一日の間適用される基準為替レートとなります。
出典)外為どっとコム
仲値の発表前後は、値動きが上下に激しく動く傾向にあるため、思わぬ損失を出しやすくなります。
特に、5日と10日は「五十日(ゴトウビ)」と呼ばれており、輸入業者の決済が多いので為替の動きが激しくなります。
さらに、大型連休の前も旅行のために米ドルへの両替をする人が多く、為替レートが動きやすい傾向にあります。
仲値発表前後は、大きく動きやすいですが、その後は穏やかな値動きへとなりやすいのが東京市場です。
東京市場の特徴やおすすめの取引手法に関しては、下記の記事を参考にしてください。
ロンドン(欧州)市場
ロンドン市場は午後16時~午前2時(冬時間は午後17時~午前3時)までの時間帯に開いている市場です。
サマータイム制度が導入されているため、夏時間と冬時間では1時間の時差があります。
ざっくりと説明すると、夏時間は3月~11月で、冬時間は12月~4月となります。
ロンドン市場の参加者の多くは、ヨーロッパの機関投資家やヘッジファンドです。
ロンドン市場は三大市場の中でも一番取引量が多い時間帯のため、特にユーロやポンド系の通貨が大きく動きやすい傾向にあります。
また、ロンドンフィキシングやECB(欧州中央銀行)の金融政策やBOE(イングランド銀行)の金融政策などといったものもあります。
1日の中でも最も活発に動きやすいのが、ロンドン市場です。
ロンドン市場の特徴やおすすめの取引手法に関しては、下記の記事を参考にしてください。
ニューヨーク市場
ニューヨーク市場は、午後22時~午前6時(冬時間は午後23時~午前7時)までの時間帯に開いている市場です。
日本時間午後21時過ぎになるとロンドン市場に続き、ニューヨーク市場が開かれるので為替チャートの動きがさらに活発になりやすくなります。
また、一般的にロンドン時間とニューヨーク時間が重なる日本時間午後21時~午後24時の間が、一日の中で最も値動きが活発になりやすいといわれております。
ニューヨーク市場で特に注意しなければならないのが、月に1回発表される「米国雇用統計」です。
巷では、月に一度のお祭りとも呼ばれており、発表の内容次第では、トレンドが終わったり新たなトレンドが始まったりするくらい重要な位置づけとなります。
三大市場の中では2番目に流動性がある市場ですが、ロンドン市場と同じくらい流動性がある市場とも言えます。
ニューヨーク市場の特徴やおすすめの取引手法に関しては、下記の記事を参考にしてください。
一日の中でFX相場の動かない時間帯や注意すべき時間帯
FXは、土日を除く24時間の取引が可能です。
ただし動く時間帯と動かない時間帯があるので注意しましょう。
為替の動かない時間帯は取引する機会が少ないため、自分で決めたルールとは異なる悪いトレードをする可能性があります。
さらに、為替が動かないので利益を伸ばすのが難しく、結果的に損失を抱えることもあるので注意しましょう。
一方で為替レートが大きく変動する時間帯もあります。
相場が荒れていると為替が予想外の動きをすることがあり、大きな損失を出す可能性があるので注意が必要です。
ここでは動く時間帯と注意すべき時間帯を3つ紹介しますので参考にしてください。
- 日本時間の早朝
- 日本時間のお昼
- 経済指標発表前後
日本時間の早朝
日本時間の早朝は、市場に参加しているトレーダーが少なく市場の流動性が低いため、為替が動きづらい時間帯になります。
スプレッドも開いている傾向にあるため、取引コストも高くなっています。
しかし、月曜日の早朝については、為替レートが動くときもあります。
為替市場が閉まっている土曜日と日曜日に大きな出来事が起きると、金曜日の終値と月曜日の始値に大きな開きが生じる「窓」が開く場合があるからです。
開いた窓は閉じる可能性が高いため、FXの参加者の中には窓閉めの動きを狙って取引する人もいます。
そのため、月曜日の早朝だけは為替が変動しやすいのです。
ただし、窓を必ず埋めるわけではないため、初心者の方が窓埋めを狙って取引を行うことはおすすめしません。
日本時間のお昼
日本時間の午前11時30分~午後13時までは、日経もランチタイムに入るため、流動性が低くあまり動かない傾向にあります。
この時間帯は東京市場のみが開いており、午前中には変動の要因となる材料が出尽くしていることもあり動きが穏やかになります。
お昼の時間帯は一定の変動幅で為替の上昇と下降を繰り返すレンジ相場になっていることが多いので、大きな利益を上げるのは難しいでしょう。
経済指標発表前後
経済指標発表前後は、為替が激しく動く時間帯なので注意しましょう。
発表の内容によっては100pips以上の為替レートの変動が起きることもあり、取引によっては大きな損失を出す恐れもあるからです。
特に、アメリカの政策金利発表(FORM)や雇用統計、日本の金融政策決定会合や日銀短観などの発表前後は為替レートが荒れやすいので注意しましょう。
発表前に相場の動きを予想して発表前後に大きな利益を得ようとするFX初心者もいますが、雇用統計の結果や結果に反映した為替の動きはプロのトレーダーでも読むのが難しいといわれています。
そのため、経済指標発表前にはポジションを利確しておくほうが良いでしょう。
三大市場を利用し優位性のある取引を行う方法2つ
三大市場を利用し優位性のある取引を行う方法は、以下の通りです。
- 各市場の特性を理解する
- 各市場で扱われやすい通貨ペアを知る
それぞれ詳しく紹介します。
各市場の特性を理解する
各市場の特性は、以下の通りです。
市場 | 特性 |
---|---|
東京市場 | 流動性が低いためレンジ相場になりやすい |
ロンドン市場 | トレンドが起こりやすい |
ニューヨーク市場 | トレンドが起こりやすい |
東京市場の時間帯はヨーロッパやアメリカの投資家の参加が少なく、輸出入業者や海外旅行者などの実需筋による為替変動が多い傾向です。
突発的な値動きが起こりにくいので、トレンドフォローによる取引が良いでしょう。
ロンドン市場の時間帯はファンドや機関投資家による参加が増えるため、取引が活発になります。
そのため、東京市場でもみ合っていた相場に方向感が出ることがあるでしょう。
為替が動きやすいので、トレンド転換に合わせた取引が良いでしょう。
ニューヨーク市場の時間帯はヨーロッパに加えてアメリカのファンドや機関投資家が参加するため、取引がさらに活発になります。
そのため、ロンドン市場で出た方向感がさらに拡大する可能性が高いでしょう。
また、ロンドン市場と逆の動きをした場合には為替が大きくもみ合う可能性が高まります。
各市場で扱われやすい通貨ペアを知る
優位性のある取引をするには、各市場で扱われやすい通貨ペアで取引をしましょう。
市場が開いている時間帯によって、値動きが活発になりやすい通貨が異なるからです。
各市場で扱われやすい通貨は以下の通りです。
市場 | 扱われやすい通貨 |
---|---|
東京市場 | 円・豪ドル |
ロンドン市場 | ユーロ・ポンド |
ニューヨーク市場 | 米ドル |
東京市場が開いているときは、円絡みの通貨ペアでの取引がおすすめです。
日本人や日本企業が多く取引をしているので、活発に動く傾向にあります。
一方でロンドン市場が開いているときは、ユーロやポンドの通貨ペアが良いでしょう。
イギリス人やフランス人、ヨーロッパの企業が参加しているので、大きく動く傾向にあります。
ニューヨーク市場が開いているときは米ドルの通貨ペアがおすすめです。
アメリカの機関投資家や企業が参加しているので、ドルストレートの動きが活発になるでしょう。
まとめ:FX相場は24時間取引可能だが取引時間帯には気をつけよう
FX取引では東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場の三大市場を押さえておきましょう。
各市場が開いている時間帯によって、活発に動く通貨ペアや動きの幅が異なります。
市場に合わせて取引する通貨や取引スタイルを決めると良いでしょう。
一方で、通貨が動かない時間帯や激しく変動する時間帯があります。
そのような時間帯は損失のリスクが高いので注意しましょう。