FXの東京時間ってどんな特徴があるの?
FXの東京時間におすすめの取引手法は?
こんなお悩みをお持ちではありませんか。
結論から申し上げると、FXの東京時間は、ロンドン・ニューヨークといった三大市場の中で一番取引量が少ないため、レンジ相場になりやすい時間帯です。
そのため、東京市場で利益を狙っていくためには、レンジ相場での取引手法が必要になります。
そこで本記事では、下記の流れで東京時間の特徴や注意点、おすすめの取引手法などについて詳しく紹介します。
- FXの東京時間とは
- FXの東京時間の特徴3つ
- FXの東京時間で取引を行う際の注意点4つ
- レンジ相場を活用しFXで利益を狙う取引手法
一般的に、レンジ相場7割と言われている相場で利益を上げ続けるためには、レンジ相場に合った取引手法を行っていかなければなりません。
早速、「FXの東京時間とは」からについて紹介します。
FXの東京時間とは
FXの東京時間とは、午前9時~午後15時に開かれている市場のことです。
日本の経済が活発になる時間帯であり、アジアの銀行や機関投資家などのトレーダーがFX取引に参加しています。
また、オセアニア市場も開いているため、豪ドルやNZドルも取引されます。
東京市場は、三大市場と言われる中の一つの時間帯ですが、一番取引量は少ないため、レンジ相場になりやすいという特徴があります。
しかし、9時55分ごろにある「仲値」は注意が必要です。
仲値とは、銀行の窓口のレートの基準になる相場のことです。
出典:外為どっとコム
仲値発表の前後は、値動きが上下に激しく動く傾向があるため、思わぬ損失を出すリスクが上がります。
仲値以外は、大きなニュースや事件がない限りは、東京時間はあまり大きく動く時間帯ではないといえます。
東京市場は、比較的値動きが穏やかになりやすいという特徴があるわよ!
FXの東京時間の特徴3つ
東京市場の特徴は、以下の通りです。
- 三大市場の中でも一番取引量が少なくレンジ相場になりやすい
- 東京市場で値動きが活発になりやすい「仲値」
- 円絡みや豪ドルなどの通貨ペアが取引されやすい
それぞれ詳しく紹介します。
三大市場の中でも一番取引量が少なくレンジ相場になりやすい
先ほども述べましたが、東京時間では、ロンドン市場やニューヨーク市場よりも取引量が少ないのでレンジ相場になりやすいという特徴があります。
以下は、国際決済銀行(BIS)が発表した国別為替取引量シェア推移です。
2010年 | 2013年 | 2016年 | 2019年 | |
---|---|---|---|---|
日本 | 6.2% | 5.6% | 6.1% | 4.5% |
イギリス | 36.7% | 40.8% | 36.9% | 43.1% |
アメリカ | 17.9% | 18.9% | 19.5% | 16.5% |
出典:国際決済銀行(BIS)
上記の表からも分かるように東京市場での取引量はほかの3大市場に比べて取引量が少ないことが分かります。
取引量が少ないからと言って必ずレンジ相場になるわけではありませんが、レンジ相場になりやすいという特徴があります。
方向感がないレンジ相場でトレンドを追いかけた取引を行うと、損切りになるリスクが高くなります。
従って、レンジ相場で取引を行う際は、レンジ相場に合った取引手法や考え方で取引を行わなければ、うまく利益を抜き取ることはできません。
東京市場で値動きが活発になりやすい「仲値」
東京市場で値動きが活発になりやすい時間帯は、仲値が発表される午前9時55分前後です。
仲値とは銀行が顧客に提供する価格レートのことで、日本では銀行が顧客に対して外貨両替をするときに為替変動による混乱が起きないよう毎日同じ時間に基準となる為替レートを発表しています。
仲値は東京市場の中でも一番活発に動きやすい時間帯ですが、ゴトー日になると普段よりもさらに活発に動きやすくなります。
ゴトー日とは、5や10が付く日のことです。
多くの企業がゴトー日を決済日としていますが、輸入した商品の代金を支払うために大量のドルを必要とするので為替レートが変動しやすいのです。
そのため、ゴトー日のときの仲値の前後は、普段よりも為替レートが激しく動くときもあるので注意しましょう。
なお、土曜日や日曜日がゴトー日の場合はその前の金曜日がゴトー日として扱われ、祝日がゴトー日のときは前日の営業日がゴトー日として扱われます。
円絡みや豪ドルなどの通貨ペアが取引されやすい
東京時間では、円や豪ドルなどの通貨が取引されやすいという特徴があります。
東京市場の時間帯は、アジアやオセアニアの銀行や機関投資家などが中心に取引を行うので、円や豪ドルの取引量が多くなる傾向にあるのです。
取引量が高くなるということは、値動きも活発に動きやすくなります。
値動きが活発に動きやすい通貨を選んで取引を行えば、より利益を上げやすいといえるでしょう。
FXの東京時間で取引を行う際の注意点3つ
東京時間で取引を行う際の注意点は、以下の通りです。
- 短期取引なら大きな値幅を狙わないようにしよう
- 日銀の黒田さんの発言前後には注意する
- 円や豪ドル以外の通貨ペアは取引量が少ない傾向にある
それぞれ詳しく紹介します。
短期取引なら大きな値幅を狙わないようにしよう
東京時間で短期取引をする場合には、大きな値幅を狙わないようにしましょう。
東京時間は三大市場の中でも為替変動の幅が小さく、レンジ相場になりやすいからです。
レンジ相場は一定の為替レートで上下に行ったり来たりするため、大きな利益を得るために値幅を狙おうとすると、すぐにレートが戻されうまく利益を抜き取ることができません。
従って、小さな利益でコツコツと積み重ねるスタイルの取引のほうが、相性は良いのです。
日銀の黒田さんの発言前後には注意する
日銀からの発表があったとき、内容によっては為替レートが動くときがあります。
特に、日銀総裁の黒田東彦氏の発言については、急激な為替変動が起きることもあるので注意しましょう。
また、黒田総裁の発言前は、流動性が著しく低くなりやすくなります。
そういった相場状況で取引を行っても、利益を出すどころか思わぬ損失を出すリスクが高いです。
取引を行う前は、予定を把握したうえで慎重に取引を行うようにしましょう。
円や豪ドル以外の通貨ペアは取引量が少ない傾向にある
東京時間では、円や豪ドル以外の通貨を取り扱うのはやめましょう。
アメリカやヨーロッパの銀行や機関投資家などの参加が少ないため、ヨーロッパやアメリカの通貨の需要は少なく、為替レートの変動幅が狭いからです。
FX取引の中でも需要の高いユーロですが、東京時間ではヨーロッパの機関投資家やファンドの参加が少ないので取引量も少なめです。
同じように、アメリカからの参加も少ないので、ドル円以外の通貨ペアについては動きが小さめです。
従って、円や豪ドル以外の通貨は、取引量が少なくレンジになりやすいため、東京時間で取引を行うのはおすすめではありません。
レンジ相場を活用しFXで利益を狙う取引手法
ここでは、レンジ相場を活用しFXで利益を狙う取引手法を紹介します。
ボリンジャーバンドを活用する
まず、レンジ相場時にボリンジャーバンドを使った取引手法を紹介します。
ボリンジャーバンドは、一般的にバンドがエクスパンションした際に、その方向に沿ったトレンドフォローで取引を行います。
しかし、レンジ相場でトレンドフォローを行ってしまうと、うまく利益を抜き取れない恐れがあります。
しかし、ボリンジャーバンドには、もう一つの使い方があります。
それは、以下の通りです。
- ボリンジャバンドの±1αの範囲内に収まる確率は、約68.3%
- ボリンジャバンドの±2αの範囲内に収まる確率は、約95.4%
- ボリンジャバンドの±3αの範囲内に収まる確率は、約99.7%
つまり、高い確率でボリンジャーバンドのバンド内に為替レートが収まるということが分かります。
それでは、実際に画像を使って解説します。
上記の画像は、レンジ相場での画像です。
ボリンジャーバンドにあたり、為替レートが一定の価格で上下に動いていることが分かります。
このように、レンジ相場では、バンドにあたったら逆張りという取引手法が効果的です。
ただし、レンジ相場はいずれ抜けるため、抜けたときはすぐに損切りを行いましょう。
RSIを活用する
次に、RSIを使った取引手法を紹介します。
RSIは、主に買われすぎや売られすぎを分析するのに使用するテクニカル分析ツールです。
以下の画像をご覧ください。
RSIは、上の線(70%)付近まで上昇すると買われすぎ、下の線(30%)付近まで下落すると売られすぎと判断します。
上記の画像をご覧いただくとわかるように、70%付近まで上昇したとに、強い下落をしていることが分かります。
一定の価格で行ったり来たりするレンジ相場では、RSIも有効的な取引手法です。
ただし、70%まで上昇したとしても、必ず下落するわけではありません。
ボリンジャーバンド+RSIでより優位性のある取引が行える
ボリンジャーバンド+RSIを組み合わせることにより、より精度の高い取引を行うことができます。
2つのテクニカル分析の売買サインが一緒になったところでエントリーするため、取引チャンスは少なくなりますが、その分厳選した良いエントリーを行うことができます。
では早速、以下の画像で紹介します。
ボリンジャーバンドのバンドにタッチした際に、RSIが買われすぎや売られすぎのサインを出していれば、エントリーを行います。
上記の画像では、ボリンジャーバンドにタッチしRSIを確認すると、買われすぎのサインが出ていたので、売りを狙っていきます。
テクニカル分析を2つ表示させたからと言って、特に難しくなるわけではないため、取引に慣れてきたらテクニカル分析を増やし、より精度の高い取引を行いましょう。
ただし、テクニカル分析は、多くても2つか3つまでにしましょう。
チャート上にたくさん表示させても、逆に見づらくなってしまいます。
まとめ:FXの東京時間の値動きは緩やかな傾向にある
東京市場は、三大市場の中で最も流動性が少なく、レンジ相場になりやすい時間帯です。
レンジ相場だからといって取引をしないのではなく、レンジ相場に合った取引を行えば、うまく利益を抜き取ることも可能です。
本記事で紹介した、ボリンジャーバンドやRSIの特性を生かせば、レンジ相場でも利益を抜き取りやすくなるでしょう。