FXの法人口座のメリット・デメリットは?
法人口座と個人口座の違いは何?
こんなお悩みをお持ちではありませんか。
FXで継続的に利益を上げ続けられると、次に考えるのは法人口座の開設です。
しかし、初めて法人口座を開設する方にしてみれば、不安や心配が多いといえます。
そこで本記事では、
- FX法人口座と個人口座の違い
- FX法人口座の特徴や注意点
- FX法人口座を開設するならおすすめFX会社
という流れで、FXの法人口座について詳しく紹介します。
本記事を読んでいただければ、法人口座と個人口座の違いを明確に知ることができ、自分がどちらの口座にすべきなのかを知ることができます。
FXの法人口座について詳しく知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
FX法人口座とは
FXの口座には、「個人口座」と「法人口座」の2種類があります。
FXの取引を法人化するためには、法人を設立して、法人口座を開設しなければいけません。
個人口座でトレードするよりも有利な点も多いので、ほかの事業を経営していたり、継続的に利益を上げる自信がある人などは検討の価値があります。
FX法人口座と個人口座の違い
FXの取引を法人化すると、個人口座で取引するよりも高いレバレッジで取引できるので、少ない資金でより効率良く運用することができます。
また、税制面でもさまざまな優遇措置が受けられます。
ただ、法人口座と個人口座では税率も違うので、自分が毎年どのくらいの利益を上げているか考えて、法人口座を開設するべきかどうかを検討してください。
以下で、法人口座の特徴や注意点などについて紹介します。
FX法人口座の特徴6つ
FXの法人口座の特徴は次の6つです。
- 最大レバレッジが高い
- 損失を最大9年間繰り越せる
- 他の事業との損益を一緒にすることができる
- 他の事業で発生した経費も控除対象となる
- 決算期を自由に変更できる
- 経営者となり社会的信用が高くなる
それぞれ詳しく紹介します。
特徴①:最大レバレッジが高い
法人口座で取引する最大のメリットは、個人口座よりも高いレバレッジで取引できることです。
個人口座が最大25倍までしか取引できないのに対し、それ以上の取引が可能です。
最大レバレッジはFX会社によって異なり、かつ週単位で変更される変動性が取られています。
そのため、保有ポジションの証拠金を定期的に確認する必要もあります。
特徴②:損失を最大9年間繰り越せる
法人口座では通常の法人税法が適用されるため、損失の繰り延べが最大9年間可能です。
個人口座が損失を繰り越せるのが最大3年間であるのに対し、より長い期間取り戻すチャンスがあります。
また、損失繰越によって、将来の利益にかかる税金を長期にわたって節税できる効果もあります。
特徴③:他の事業との損益を一緒にすることができる
法人口座の場合は「法人税法」が適用されるので、ほかの事業との損益通算が可能です。
個人口座では、先物取引やオプション取引などの限られた金融商品としか損益通算できません。
法人口座ではすべての利益と損失を合わせることができるので、より高い節税効果を得られます。
特徴④:他の事業で発生した経費も控除対象となる
法人口座では、事務所の家賃や電気代、パソコン代など、他の事業で発生したさまざまな費用も経費として計上できます。
計上できる経費が限られている個人口座に比べると、法人口座の経費対象は広がります。
また、按分比率も大きくなるので、利益を抑えて効果的な節税をすることができます。
特徴⑤:決算期を自由に変更できる
個人の決算は12月に固定されていますが、法人は決算期を自由に変更できます。
税制改正で法人税率が引き下げられた場合など、決算期を変更することで減税のメリットを効果的に享受することもできます。
また、著しく損益が変動しそうなときに決算期を変更することで、柔軟な対応を取ることもできます。
特徴⑥:経営者となり社会的信用が高くなる
法人化することで設立した会社の社長となり、社会的地位を確保できます。
FXで生計を立てるという点で変化はありませんが、個人トレーダーと会社経営者では社会的信用が違います。
金融機関の信用度も上がるので、ローンの審査などが有利になるメリットもあります。
FX法人口座の注意点5つ
FXの法人口座は、申込書類や提出書類が多いなど個人口座よりも開設は大変です。
さらに、法人化にあたっては以下の5つのデメリットもあります。
- 法人設立や維持費などのコストがかかる
- 利益を得ても自由に使うことはできない
- 含み益にも税金がかかる
- 税務調査が厳しくなる
- 辞めるのにも手間がかかる
それぞれ詳しく紹介します。
注意点①:法人設立や維持費などのコストがかかる
個人がFXトレードを目的とした会社設立をする場合は、株式会社か合同会社になります。
株式会社では202,000円、合同会社では60,000円の費用が最低でもかかります。
そのほかにも、印紙代や会社の実印作成代、専門家に依頼した場合の代行手数料などがかかります。
また、会社維持のための税理士・会計士との契約などにもコストがかかります。
注意点②:利益を得ても自由に使うことはできない
法人口座の資金は会社のお金なので、自由に引き出して使うことはできません。
個人口座と違って、法人の場合はあらかじめ決められた役員報酬しか受け取ることができないからです。
つまり、大きく儲けた場合でも、個人が自由に使える金額は変わらないのです。
なお、役員報酬の金額を変更しようとすると、手続きに大変手間がかかります。
注意点③:含み益にも税金がかかる
個人口座では決済したポジションのみが課税対象になるのに対し、法人口座では含み益も課税対象となります。
そのため、高金利通貨で大きなスワップポイントがあるポジションは、保有しているだけでも課税されます。
ポジショントレードをメインのトレードスタイルにしている方は特に注意が必要です。
注意点④:税務調査が厳しくなる
法人は個人に比べると税務調査が入りやすくなります。
特に利益が出ている間は調査が厳しくなり、その結果、帳簿などに間違いがあると追加で税金の支払いが発生する場合もあります。
そのため、帳簿を正しく作成し、関係書類を保管しておく必要があります。
注意点⑤:辞めるのにも手間がかかる
会社をやめるには、会社を消滅させるために法律上の手続きを取らなければなりません。
決算で残った税金の支払いや税務署への届け出、法人登記の抹消、法人口座の解約など、さまざまな残務整理の手続きが必要です。
税理士や行政書士に依頼すれば、コストもかかります。
つまり、やめるのにもエネルギーが必要なので、簡単にはやめられないのです。
FX法人口座を開設する前に必ず覚えておきたいこと7つ
FXの法人口座を開設するには、いくつか注意しなければいけないことがあります。
口座開設前に覚えておくべき7つの事柄について詳しく解説します。
- 法人会社を持っていなければ法人口座は作れない
- 法人の定款を作成する
- 役員報酬を設定する
- 法人口座は必ず開設できるわけではない
- 会社員は副業禁止だと法人口座を開設できない
- 資本金が低すぎるのも注意
- 会社名は他の業務にも使えそうなものが良い
必ず覚えておきたいこと①:法人会社を持っていなければ法人口座は作れない
そもそも法人格を持っていなければ、法人口座は開設できません。
法人格とは、会社の団体に与えられる法律上の人格のことです。
簡単に言ってしまうと、法律上でその会社が認められることを指します。
すでに代表を務めている人や、明確な目的を持って会社を設立しようとしている人でないと、法人化にはコストも手間もかかるのでやめたほうがいいかもしれません。
必ず覚えておきたいこと②:法人の定款を作成する
会社設立のためには、法人の定款を作らなければなりません。
定款とは、会社の名前や住所のほかに、会社がどういった活動をするかを示したものです。
この定款にFXなどの金融商品取引業務を含めることが必須です。
しかし、FXで得た利益では社会的信用が低いので、不動産経営や雑貨の輸出入など、それ以外の柱となる事業があることが望ましいです。
必ず覚えておきたいこと③:役員報酬を設定する
法人化した場合には、自分の給与である役員報酬を決めなければいけません。
その金額は、年間の利益から適正な金額を算出する必要があります。
なぜなら、極端な金額を設定すると税務署から目を付けられる可能性があるからです。
また、家族を役員にすれば、その分役員報酬を増やすこともできます。
必ず覚えておきたいこと④:法人口座は必ず開設できるわけではない
法人化したからといって、必ずしも法人口座は開設できるわけではありません。
なぜなら、レバレッジの高い法人口座では、個人に比べて審査が厳しくなるからです。
しかし、1社では断られても、ほかのFX会社では開設できることもあるので、あきらめずに申請することが大切です。
必ず覚えておきたいこと⑤:会社員は副業禁止だと法人口座を開設できない
勤務している会社の就業規則で副業が禁止されている場合、会社の服務規定違反として罰則の対象になります。
奥さんを社長にする方法で副業禁止を回避する方法もありますが、配偶者控除などのメリットがなくなるので注意が必要です。
また、実質的に事業を行っているのがサラリーマンの夫である場合、贈与税などの面でトラブルになることもあります。
必ず覚えておきたいこと⑥:資本金が低すぎるのも注意
資本金が低すぎると、銀行の法人口座が開設できません。
なぜなら、資本金はその会社の支払い能力をあらわすとともに、社会的信用です。
少なくとも100万円程度を準備しておくほうがいいでしょう。
銀行の法人口座が作れなければ、FXの口座開設も先に進めなくなるので、しっかりと整えておくようにしましょう。
必ず覚えておきたいこと⑦:会社名は他の業務にも使えそうなものが良い
会社名は、ほかの事業にも使えそうな名前がおすすめです。
なぜなら、FX以外の事業に比重をシフトしたくなった時に柔軟に対応できるからです。
また、銀行の法人口座開設の審査では、会社名にFXが入っていると心証が悪くなるケースもあるからです。
みんなに覚えてもらいやすく、FX以外の柱となる業務内容にピッタリの名前をつけましょう。
FX法人口座開設の流れ
FX法人口座の開設の流れについて、外為どっとコムを例にとってご案内します。
なお、FX会社によっては提出書類などが一部違う場合があるため、口座開設の参考としてください。
ステップ①:口座開設の申し込み
まず、口座・商品の約款・規定・ガイド・勧誘方針をよく読んで、リスク確認書に回答します。
続いて、お客様情報、銀行口座情報を入力します。
ステップ②:申込書類の確認・捺印・添付書類の準備
法人口座を申し込むには、以下の書類を準備します。
- 法人のお客様専用の「口座開設申込書」
- 実質的支配者に関する申告書(上場会社の場合は提出不要)
- 会社としての証明書(履歴事項全部証明書」もしくは「登記簿謄本」(発行から6ヶ月以内の原本))
- 代表取締役の方の本人確認書類
- 売買担当者の方の本人確認書類(代表取締約の方と売買担当者の方が異なる場合のみ)
なお、(法人用の「口座開設申込書」と「実質的支配者に関する申告書」)が登録した情報は、外為どっとコムの方から送られてきます。
ステップ③:書類をFX会社に送付
上記で準備した5つの書類を外為どっとコムまで送付します。
ステップ④:審査
書類到着後に審査が開始されます。
審査の結果は最短で翌営業日に出ます。
ステップ⑤:書類を受領
審査が完了すれば、簡易書留・転送不要郵便で、ご法人所在地宛に「口座開設のお知らせ」が、売買担当者の住所宛に「(開設時)パスワードのご案内」が送られてきます。
2つの書類を受け取ると口座開設の完了となります。
FX法人口座を開設するならおすすめFX会社2選
FXの法人口座を開設に、オススメのFX会社を3社ご紹介します。
外為どっとコム
スプレッド(ドル円) | 手数料 | 取引単位 |
---|---|---|
0.2銭 原則固定(例外あり)※A ※午前9時~翌午前3時 |
無料 | 1千通貨 (※2) |
通貨ペア数 | サポート体制 | キャンペーン |
30通貨 | 平日24時間 (※4) |
最大100.5万円 (※5) |
※2022年6月3日時点
※2 ロシアルーブル/円は1万通貨
※4 午後11時~午前7時(夏時間の土曜日は午前6時)までは、ユーザーID(口座番号)忘れ、パスワード忘れ、アカウントロックの解除などアカウント関連のお問い合わせのみ受け付け
※5 口座開設月から翌月末まで(2023年7月1日(土)午前6時00分開始)
※A 本広告は『外貨ネクストネオ』における1,000Lot以下のスプレッドを表示するものです。国内外の休日や平日早朝など市場の流動性が低い時間帯、主要経済指標の発表前後、ならびに天災地変または金融・経済関連の重大事件など予期せぬ突発的事象の発生時には、一時的にスプレッドを広告表示値よりも拡大する場合があります。外為どっとコムのスプレッド表記は、提示率(全取引時間中に占める広告表示値以下のスプレッド提示時間の割合)を基に算出しております。本広告では、1pip=0.0001(米ドル、スイスフラン、豪ドル、英ポンド、カナダドル、NZドル)、1pip=0.001(トルコリラ)として表現しております。提示スプレッドにつきましては、外為どっとコムの都合により予告なく変更または中止する場合があります。なお、大口スプレッドおよびダイレクトカバーは本広告の対象外です(詳細はこちら)。外為どっとコム広告表示値スプレッドの提示実績は、こちら(PDF)をご参照願います。
【ご注意ください】2022年4月19日~同4月22日における、『外貨ネクストネオ』の取扱通貨ペアのうち「米ドル/円」の広告表示スプレッド「0.2銭」以下の提示率が基準値を下回ったため、2022年4月25日(月)より当該通貨ペアのスプレッド広告を一時中止いたします。
【ご注意ください】本年(2022年)4~5月の大型連休期間においては例年以上にインターバンク市場の著しい流動性低下が予想され、これに伴う相場急変発生の可能性も指摘されております。こうした状況下では成行・マーケット注文でのスリッページ発生頻度上昇やスリッページ幅拡大など一部サービスレベル低下を招く懸念があるため、2022年4月29日(金)~同5月6日(金)の各営業日に限り、対象25通貨ペアを含む全通貨ペアにおける原則固定スプレッド(広告表示値)の提示、およびスプレッド縮小キャンペーンを一時休止いたします。
Point1初心者に嬉しいサービスが充実
外為どっとコムでは1,000通貨から取引が可能(ロシアルーブル/円は1万通貨から)、充実した情報コンテンツなど、初心者に嬉しいサービスが揃っています。
Point2少額からFXが可能
最低取引数量が1万通貨からとなっているFX会社もある中、外為どっとコムでは1,000通貨から取引が可能です(ロシアルーブル/円は1万通貨から)。そのため少額から取引を始めることができます。
Point3情報量が豊富
「外為どっとコムといえば情報コンテンツ」と言ってもいいほど、外為どっとコムの情報量の豊富さは際立っています。
グループ会社に外為どっとコム総研というシンクタンクを設立しているくらい情報に特化している会社です。
FXでは、マーケットで今何が起きているのかを把握することはとても重要なこと。
外為どっとコムでは、最新のニュースや著名なアナリストによるレポートなど、取引の参考になる情報が豊富です。
Point4初心者向けコンテンツが豊富
入門コンテンツやオンラインセミナーなどが充実しており、初心者がFXをマスターするためのコンテンツが豊富です。
Point5初心者の取引をサポートするツール
外為どっとコムには初心者の取引をサポートするツール「ぴたんこテクニカル」があります。ぴたんこテクニカルでは指定した通貨ペアで複数のテクニカル分析を行った結果を表示してくれるので、初心者でも直感的に相場の状況を把握でき、取引の判断に活用することが可能です。
3,000円で練習します!
外為どっとコムの口座開設には、本人確認書類2点+マイナンバー確認書類が必要です。これらを用意して「スマホで本人確認」を利用して申込を行えば、最短でその日のうちに口座開設が完了します。スムーズな口座開設のために、必要書類を事前に用意して申し込みましょう。
※法人のお客様を除きます。また、日数はあくまで最短の目安であり、土日/一部の祝日を含む場合、提出いただいた書類に不備がある場合、お客様の住まいの地域などにより異なります。
GMOクリック証券
スプレッド(ドル円) | 手数料 | 最小取引単位 |
---|---|---|
0.2銭 (原則固定、例外あり) |
無料 | 1,000通貨(※) |
通貨ペア数 | サポート体制 | 特典 |
20通貨 | 平日24時間 | 最大100万円 |
※南アランド/円, メキシコペソ/円は1万通貨単位
Point1総口座数100万口座突破
GMOクリック証券は2023年8月に総口座数が100万口座を突破した、多くの人から選ばれているFX会社です。
同社のFX取引サービス「FXネオ」では、業界最狭水準のスプレッドで低コストで取引ができるほか、スワップポイントも高水準で高金利通貨の取引にもおすすめです。
Point2評価の高い取引ツール
特に人気なのが抜群に使いやすい取引ツールで、GMOグループならではの高い開発力が活かされた高機能な取引ツールで快適かつスピーディーに取引を行うことができます。特に2018年にチャート機能を強化して新たにリリースされたスマホアプリは非常に完成度が高く、一度は使ってみてほしいアプリです。
また、GMOクリック証券はGMOインターネット株式会社のグループ企業であり、運営する会社にしっかりとした信頼性や資金力があることも大きな強みです。
Point3業界最狭水準のスプレッド
スプレッドは業界最狭水準となっています。
2019年10月にFX各社が一斉にドル円のスプレッドを0.2銭に狭小化を図りましたが、GMOクリック証券も追随して0.2銭で提供しています。
まとめ:FXで継続的に利益を上げているなら法人口座がおすすめ
継続的に安定的な利益を上げているトレーダーは、法人化して節税対策をすることで大きなメリットを得ることができます。
さらに、法人口座ならレバレッジ規制がないので、ハイレバレッジで限られた資金をより効率的に運用することもできます。