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一目均衡表とは(弟一弾)

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一目均衡表とは(弟一弾)

テクニカル分析のなかで、多くのトレーダーが好んで使っているものに、一目均衡表があります。

一見するとわかりにくく、使いづらいと感じている方も少なくありません。

よく言われることは、この一目均衡表を日本人で使いこなせている人はあまりいない、ということです。

ということは、日本生まれのこのテクニカル指標を使いこなせている人は、世界でもほとんどいない、ということになります。

しかし、この一目均衡表をしっかり学んで使いこなせるようになればトレードの実績も相当あがるのではないでしょうか。

そう思わせるほど、一目均衡表は優れたテクニカル分析指標といっても、けっして過言ではありません。

さくら
さくら

では、一目均衡表を説明する前に、この手法を考案された一目山人さんについて、わかっている限り説明をしておきましょう。

一目山人さんを知ろう

では、まずはじめに、この一目均衡表は誰がつくったのかを述べてみましょう。

一目均衡表は、1935年、細田 悟一さん(ペンネーム・一目山人)によって考案されたテクニカル分析指標です。

細田さんは1898年生まれで、相場師、昭和最大のアナリスト、チャート研究家といわれています。

細田さんは10歳の頃から株式相場の世界にはいり、都新聞(東京新聞の前身)では商況部長を務めていました。

都新聞は、1884年(明治17年)に創刊された本格的な新聞で、夕刊紙でした。

細田さんが勤めていたころは、現在でいうところの日経新聞のように経済記事が売り物の新聞で、経済関係や相場関係では一番詳しい新聞でした。

1942年に国民新聞と合併して、東京新聞となりました。

細田さんは自ら研究所を立ち上げて、相場の研究に没頭するかたわら、自然科学や哲学、数学などありとあらゆる分野を研究しつくした人でもあります。

そして、その研究の末にできあがったのが、一目均衡表でした。最初は「新東転換線」という名称で1935年(昭和10年)に公表されました。

細田氏は都新聞で一目均衡表を使いながら相場の分析などを行っていると、あまりにも分析が的中するものですから、あるとき、友人3人に尋ねられました。

そして、1950年(昭和25年)、当時の山一證券の社長と部長ともう一人の3人に、当時では家が一軒建つほどの金額で、一目均衡表のことを教えたそうです。

これは、有名なエピソードとして、今でも語り継がれています。

そういうことがあったものですから、一目均衡表という名称を世間に発表できなかったわけです。

発表してしまうと、3人からお金を返せということになってしまいます。

ですから、実際の一目均衡表という名称で、世に出たのは、それから20年後の1969年(昭和44年)のことでした。

細田さんは、一目均衡表を7部作の本にして発表しました。

現在購入できるのはそのうちの4冊です。

『一目均衡表』『一目均衡表完結編』『一目均衡表週間編』『一目均衡表わが最上の型譜』がそうで、残りの3冊は国会図書館で閲覧することができます。

一目山人語録とは

現在、一目均衡表はテクニカル指標として分類されていますが、実は、一目均衡表というのは、一目山人さんの相場体験や相場の考え方がすべて集まったもので、そのなかのチャート部門が一目均衡表なのです。

ですから、一目山人さんの考え方を本当に理解しないと、一目均衡表は使いこなせないということになります。

そういう意味で、冒頭に述べた、一目均衡表を使いこなせていない、というのは、一目山人さんの相場の考え方を理解していないから、というこことになります。

ところで、一目山人さんの考案した一目均衡表も素晴らしいテクニカル分析指標は言うまでもありませんが、一目山人さんが常々相場について語っている「語録」にも大いに参考になるものがあります。

トレードをするうえで、いろいろ示唆に富んだものがたくさんあります。まず、「相場の現在性を知る」という言葉が、原著のなかによくでてきます。

聞いたことがありますか?「現在性」といった言葉などはふだん使ったことがありませんが、これはいったいどういうことを意味しているのでしょうか。

相場というのは、売り方と買い方が闘っている場です。

買い方はロングポジションを持っていて通貨ペアのレートがあがると利益がでる人のことです。

一方、売り方というのは、ショートポジションを持っていて、通貨ペアのレートが下がると利益がでる人のことです。

この両者が相場という場のなかで日々闘っているわけです。

最初は、イーブンに闘っていても、闘いが長引いてくると、闘いのどこかで均衡が崩れてきます。

例外なく、均衡は崩れます。そして、レートは均衡が破れた方向に動いていきます。

ですから、相場の現在性を知る、ということは、闘っている今現在、売り方がどのぐらい買っているか、あるいは負けているか、買い方がどのぐらい買っているか、負けているかを知ることが、「相場の現在性を知る」ということになります。

つまり、相場はどちらに傾いていくのかをいち早く知ることが大事だという教えです。

二つ目は「時間論」です。

これは、時間そのものが相場そのものである、という考え方のことです。

価格変動のなかで時間にもっとも注目しているのが一目均衡表なのです。

時間が経過するにしたがってどんなものでも状態が変化します。

そこで、時間の経過によって価格が変動するということでつくられたのが一目均衡表といってもいいでしょう。

また、価格が変化しないのに、状況が刻一刻変化していることもいえるのです。

三つ目は「単純なものにこそ真理がある」ということです。

複雑なものは難しく、普遍性がありません。

単純なものにこそ真理がひそんでいます

相場というのは動くか、動かないかの二通りしかありません。

考えてみれば非常に単純なことです。

さらに、動くとしても、下がるか上がるかという二通りしかありません。

相場はそれだけだとすると、そんなに難しくはないはずです。

ええ、そんなに難しくはないはずなんですが……。

四つ目は「任運自在」です。これは仏教用語です。運びに任せて自由自在にやりましょうということを意味しています。

「運びに任せて」とは、流れに任せて自由自在にやりましょう、ということです。

そして、トレーダーならば、刻一刻変化する状況をチャートのなかから感じ取らなければならない、ということを教えています。

そうするためには、自分の心のなかに芽生えている欲望や恐怖心を捨て、何もないまっさらな心で、相場をみることが重要だということを私たちに教えてくれています。

一目均衡表の基本とは

MT4で、一目均衡表を提示すると、以下のような図表がでてきます。

ざっと説明をしておくと、青が基準線、赤が転換線、緑が遅行スパン、濃い橙色が先行スパン2、黒が先行スパン1となります。

まず、一目均衡表を簡単に理解していただくために、こんな説明の仕方をしましょう。

ローソク足を飛行機、縦線が敷き詰められた囲いの部分を雲と思ってください。

飛行機が雲の上を飛んでいるときには、何も遮るものがありません。太陽の光を思う存分浴びて、快適な飛行状態が続いています。

やがて、飛行機は雲に近づいてきます。しかし、この雲はふつうの雲ではありません。

テレビアニメの孫悟空にでてくるような、ボワン、ボワンとしたクッション性の雲で、かたちも薄くなったり、厚くなったり変化する雲だと思ってください。

飛行機が雲に近づいたところで、いったん雲のクッションに跳ね返されて、上昇してしまいました。しかし、また、飛行機は雲に近づきます。

そうすると、またもや雲に跳ね返されて、再び上昇してしまいました。

しかし、飛行機はいつまでも雲の上空を飛んでいる訳にはいきません。

目的地に近づくためには、雲のなかを抜けていく必要があります。

そして再度、雲への進入を試みます。今度は跳ね返されずに、雲の中に入っていきました。

雲の中にはいった飛行機はがたがた、ガタガタと、揺れています。

雲のなかは気圧の状態が不安定で、飛行機はもまれています。

相場で言えば、売りと買いがもみ合っている状態です。

やがて、雲のなかの不安定な飛行状態から下に抜け出して、飛行機は今度は雲の下を飛行することになりました。

上空は厚い雲に遮られて、太陽が見えません。

雨が降っています。

風が吹いています。

とても快適な飛行状態とはいえません……。

と、こんなストーリー展開になるのですが、一目均衡表でまず、弟一に基本的に知っておきたいことは、ローソク足が雲の上にあるときは、飛行機が快適な飛行状態にあるとのたとえの通り、相場が良好な状態にあることを示しています。

一方、ローソク足が雲の下にいるときは、飛行機が快適な飛行ではないことのたとえ通り、相場があまりよくない状態である、ということを示しています。

雲とローソク足の位置関係から、以上のことが一目でわかるのが、一目均衡表の特徴の一つです。

そして、ローソク足が雲の外にいるときは、雲の上にいたら、雲の上限が下値支持線となります。

一方、ローソク足が雲の下にいたら、雲の下限が上値抵抗線になります。

さらに、ローソク足が雲のなかに入ったときには、雲の上限が上値抵抗線、下限が下値支持線になっていきます。

これを知っているだけで、相場が今どういう状態にあるのかが、ビジュアル的に判断できるのではないでしょうか。

一目均衡表の5つの線

では、もっとしっかり一目均衡表を理解するために、少し詳しく説明をしましょう。

一目均衡表は5つの線から構成されています。

基準線、転換線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンの5つですが、一目均衡表をぱっと見たときにどれがそれぞれの線であるかを見分けられなかったら話になりません。

チャートによっては線の色を変えたりしていますが、そうではなくて、モノクロのチャートでみて、5つの線を見分けることができてこそ、はじめて一目均衡表が使えるといってもいいかもしれません。

初心者にはなかなか難問かもしれません。ではどうやって5つの線をみわけたらいいでしょうか。まず、転換線と基準線はローソク足といっしょに動いている線になります。

ローソク足が上向いていくと、つまり、価格が上昇しているときは、基準線や転換線も上向きとなります。

逆に、ローソク足が下を向いているとき、つまり、価格が下落しているときは、基準線と転換線も下向きになっていきます。

そのなかで、より価格に近いところ(ローソク足に近いところ)にあるのが転換線、転換線と比べるとちょっと価格(ローソク足)から離れている(ローソク足から離れている)のが基準線です。

ですから、ローソク足と基準線、転換線は親子、あるいは親友同士と言っていいかもしれません。

そのなかで基準線がローソク足と非常に近しい関係、転換線はローソク足とちょっと近しい関係にある、といってもいいかもしれません。

先行スパン1、2は、26日先の将来のことを描いている線です。現在のローソク足より先の時点に線が描かれるというテクニカル分析指標はありません。

こんなことは一目均衡表だけです。しかも、26日先の時点に線が描かれるというのは、絶対に意味があるはずです。

それも一目均衡表の肝となる意味があるはずです、そうでなければ、26日も先の時点の線を描くことの動機がわかりません。

そのことは、後述するとして、まずは、先行スパン1と2を区別する方法を解説しましょう。先行スパン1と先行スパン2の特徴は、雲を形成することです。

ですから、雲をみればどちらが先行スパン1であるか、先行スパン2であるかがわかります。先行スパン2は、線としてわりと横ばい状態が長いほうです。

雲には真っすぐな線があるのですが、それが一番長いのが先行スパン2と思ってもらえばいいです。

先行スパン2に比べると、ちょっとデコボコにあがったり、下がったりしているのが、先行スパン1の線になります。

ですから、先行スパン1はデコボコの線、先行スパン2はまっすぐな線と覚えておけば、まず、間違いはないでしょう。

スパンといわれる線にはあと遅行スパンがあります。遅行スパンは、現時点よりも26日あとに描かれている線です。

つまり、過去に描かれている線ですから、現時点でのローソク足のところまで線が伸びていません。

現在のローソク足の位置よりも26日手前にあります。

これら5つの特徴を踏まえると、チャートを見たときに、どれが基準線であり、転換線であり、先行スパン1、先行スパン2であり、遅行スパンかどうかがきっとわかるはずです。

そして、先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分を「」と称しています。しかし、一目均衡表の原著には、雲という言葉はいっさいでてきません。

一目山人さんは、この雲のことを「抵抗帯」と呼んでいますが、ここでは「雲」で統一をします。

5つの線の計算式

5つの線を見分ける方法がわかったら、次は計算式を覚える必要があります。

なぜなら、計算式がわからなければ、一目均衡表を正しく使えないからです。

計算式というと難しく思うかもしれませんが、一目均衡表の計算式は、小学生でもできる、簡単にわかるレベルといえます。

ということをつきつめて考えていくと、小学生でもわかる計算式で成り立っている一目均衡表が難しいはずがありません。そう思いませんか?

ええ、そう思います、という方は多いかもしれませんが、一目均衡表はそんなに単純なものでは、実は、ないのです。

別に脅かす訳ではありませんが、一目均衡表を調べていけばいくほど、奥が深いテクニカル分析指標だと言うことが明らかになってきます。

でもぱっと見た目、難しいと思うのは、5つ線があるからではないでしょうか。

一つひとつの線を分析していけば、少しも難しいことではありません。線だけの特徴を知れば、そうともいえます。ではまず、転換線の計算式です。

もとになる計算は、過去9日間の最高値と最安値を半値にしたものを毎日つないでいるのが、転換線です。

基準線は、過去26日間の最高値と最安値の半値を毎日つないでいるのが、基準線です。遅行スパンは、本日の終値を26日前にさかのぼって描画したものです。

ただ単に26日ずらしただけです。計算式はありません。ローソク足と同じかたちが26日前に描かれるわけです。

先行スパン1は、基準線と転換線を足して2で割ったものを、26日先に描いた線です。ここがポイントになります。

先行スパン2は、過去52日間の最高値と最安値の2分の一(半値)を毎日つなぐのですが、それを26日先に描画した線です。

そうやって5つの線の計算式を分析していくと、小学生でもわかる簡単な計算式なっていることがわかっていただけると思います。

そして、すべての計算には、「当日を含める」ということになっています。

ですから、26日先、26日あとといっていますが、実際には当日を含んでいますので、25日先、25日前に描く、ということになります。

もう一つ、一目均衡表は、日足だけでなく、週足、時間足でも使えるテクニカル指標だということです。

買いサインと売りサイン

では、一目均衡表が示す代表的な買いサイン(買いのポイント)と売りサイン(売りのポイント)はどこでしょうか。

まず買いサインですが、一つは、転換線が基準線を上抜けした場合には、「均衡表の好転」といって、買いポイントになります。

さらに、二つ目は、遅行スパンがローソク足を上抜けした場合には、これを「遅行スパンの好転」といって、買いポイントになります。三つ目は、「三役好転」です。

三役好転とは、価格が雲を上抜けた状態のことをいいます。

しかし、ローソク足が雲を抜けただけでは、三役好転とはなりません。

均衡表が好転し、遅行スパンが好転していることが絶対的な条件で、それら3つが好転していて、はじめて三役好転となり、買いポイントとなります。

一方、売りサインですが、転換線が基準線を下抜けした場合を「均衡表の逆転」といい、売りのポイントになります。

また、二つ目は、遅行スパンがローソク足を下抜けた場合に、「遅行スパンの逆転」といい、売りポイントになります。そして、三つ目が「三役逆転」です。

これも三役好転と同様に、3つの逆転が揃ってはじめて三役逆転といい、売りのポイントになります。

では、買いサイン(買いポイント)と売りサイン(売りポイント)がたくさんありますが、実際にはどこで買ったり、売ったりしたらいいでしょうか。

多くのトレーダーが指摘するのは、三役好転が絶好の買いポイント、三役逆転が絶好の売りポイントというのが多いようですが、これは必ずしも正しくはありません。

三役好転したときに高値づかみ、三役逆転をしたときに安値づかみになることがしばしばあります。

確かに、一目均衡表の買いサインと売りサインは以上のようなことが基本になりますが、これだけでは、正しい一目均衡表の使い方にはなりません。

そんなに簡単ではないのですが。

一般的にいわれている通りに行うと、間違う可能性が高いのです。

失敗する可能性がある、ということです。

以上、ここまででを一言でまとめると、一目均衡表は、「一目で均衡がわかるチャート」だということです。

一目均衡表基本図

以下は、一目均衡表の基本図になります。

これは一目均衡表の本来の値動きなのです。

もし、価格が上下変動しないで、まっすぐであったなら、5つの線はまっすぐな動きを示すことになります。

下がったローソク足が底打ちとなって上昇に転じたときに、いろいろな線がクロスするというかたちになってきます。

そのクロスはどうやって起こるのでしょうか。

価格が底をうって上抜けてきますと、一番最初に転換線をローソク足が上抜けてきます。

その次に、基準線を上抜けてきます。

3番目に均衡表の好転といって、転換線が基準線を上抜けてきます。

4番目は、遅行スパンの好転が起こります。

5番目にローソク足が雲にはいります。

そして、最後にローソク足が雲を抜けて三役好転となります。

つまり、三役好転にたどりつくまでには、これだけの時間がかかっているというわけです。

そうすると、好転が出現する順番が時間的にこれだけ違うと、三役好転があながち絶対的な買いサインというわけではないことが理解できるのではないでしょうか。

半値の大事さ

一目山人さんは毎日、ノートに半値をつけていました。

では、なぜそうしていたのといえば、半値が大事な存在だからです。

ではなぜ、半値が大事なのでしょうか。

一目機能表には3つの半値線があります。

転換線、基準線、先行スパン2です。

実は、転換線が短期トレンド担当、基準線が中期トレンド担当、先行スパン2が長期トレンド担当なのです。

チャート分析の基本は、大事なことは、短期トレンドがどう動き、中期トレンドがどう動き、長期トレンドがどう動くかと3つの期間の動きを分析することで、はじめて正しいチャート分析ができます。

では、半値線が示しているものは何かといえば、均衡点を示しているのです。つまり、売り方と買い方の力関係を示していることになります。

  • 転換線:そこで、均衡点がわかると、転換線よりローソク足が上にあると短期トレンドでは買い方が優勢となり、転換線よりローソク足が下にあれば、売り方が優勢となります。
  • 基準線:基準線よりローソク足が上にあれば、中期トレンドは買い方が優勢で、基準線より下にローソク足があれば、中期勢力は売り方が優勢となります。
  • 先行スパン2:26日先の先行スパン2よりローソク足が上にあれば、長期トレンドは買い方が優勢で、ローソク足が下にあれば、長期勢力は売りが優勢になります。

このように、転換線、基準線、先行スパン2と、ローソク足の位置関係で相場がどう動く可能性が高いかが一目で判断できるのが、一目均衡表なのです。

転換線とは

9日間の最高値と最安値を2で割った数値(半値)を、毎日つないだ線ということは前述しました。

これは何を現しているかといえば、短期トレンドの「相場水準」を現しています。

相場水準とは、ある期間の相場変動の中心部分を相場水準といっています。

ですから、転換線は短期トレンドの相場水準を示しており、相場水準が上がっていれば、短期トレンドは上昇しており、相場水準が下がっていると、短期トレンドは下降していることになります。

つまり、転換線の勾配が短期トレンドの状態を示すことになるのです。

そして、転換線の位置が短期トレンドの均衡点の位置を示し、この均衡点より上にあれば、短期トレンド尾は買い方が優勢であり、均衡点より下にあれば短期トレンドは売り方が優勢ということになります。

転換線は一番安定したトレンドを教えてくれるものだと考えられています。

安定した上昇トレンドの場合、ローソク足が転換繊に下支えられるように、転換線にそってローソク足は上昇していきます。

まるで階段を一歩ずつ昇っていくような感じで上昇をしています。

その逆で、安定した下降トレンドの場合は、ローソク足の頭が転換線に押さえられながら、転換線に沿って下降していきます。

こうした動きをみたら、上昇トレンドにしても、下降トレンドにしても、もっとも安定したトレンドであると判断できます。

一方で、転換線から離れて上昇したり、下降したりするローソク足の動きがあります。

そんなときには、これは「加熱している上昇相場」であり、「加熱している下降相場」を現していると判断します。

そういう状態がしばらくすると、押し目買いや戻り売りのチャンスがやってきます。

安定した上昇トレンドや下降トレンドが出現したら、利益を狙ったトレードがしやすくなります。

基準線とは

基準線は過去26日間の最高値と最安値を割った数値(半値)を毎日つないでいった線であることも前述しました。

基準線は中期トレンドの相場水準を示し、基準線の位置は中期トレンドの均衡点を示していることになります。

そうすると、ローソク足が基準線より上にあれば、中期トレンドはロングポジションを持っていることが優勢となりますし、逆に、ローソク足が基準線より下にあれば、中期トレンドはショートポジションを持っているほうが優勢となります。

そして、トレーダーがもっとも注目して、エントリーをするときに参考にするのがこの中期トレンドです。

この中期トレンドが長続きするのか、それとも短く終わるのかを判断するためには、短期トレンドと長期トレンドをウォッチしておく必要があります。

一般に価格が上昇トレンドにあるときには、ローソク足が右肩上がりになります。

これはいうまでもありません。

しかし、まっすぐに上昇することはまれです。

途中のある地点で押し目がはいりながら、ジグザグと小さな山や谷をつくりながら上昇していくのがふつうです。

その押し目がどこまで下がるかといえば、上昇トレンドの場合は基準線で跳ね返されるケースが多いといえます。

そして、基準繊で跳ね返されてまた上昇するのであれば、それは安定した上昇トレンドになりますから、安心して押し目買いを入れることができる、判断します。

ですから、基準線で押し返されたときが押し目買いのチャンスとなります。

下降トレンドの場合も同じで、戻り売りのチャンスは基準繊で価格が跳ね返されたときが、戻り売りのポイントになります。

そして、上昇トレンドと下降トレンドの場合の基準線と転換線の位置関係ですが、上昇トレンドの倍は、ローソク足があって、その下に転換線があり、転換線の下に基準線があります。

下降トレンドの場合は、ローソク足があって、その上に転換線があり、またその上に基準線があるという並びになります。

そして、上昇トレンドから下降トレンドに変わるときには、転換線が基準線を下抜けしたときですし、下降トレンドから上昇トレンドに変化するときは、転換線が基準線を上抜けたときです。

つまり、転換線と基準線が交差をしたときが、トレンドが変わるというサインとなります。

遅行スパン

遅行スパンは、価格を26日過去にずらして描画した線であることは前述しました。

これは26日前の価格と比較するということなのですが、ではなぜ、26日前の価格と比較する必要があるのでしょうか。実は26という数字に大きな意味があります。

というのは、ポジションを持った人が、手持ちのポジションを決済するかどうか、の限度が26日が多いというのが統計からでているからだそうです。

つまり、ポジションをもちつづけられる限界が26日ということです。

ということで、遅行スパンがどの位置にあるかで、26日前にもったポジションが現時点で損失を被っているのか、利益を得ているのかを知ることができるのが、遅行スパンというわけです。

26日前の人が儲かっている時代を「買い時代」、26日前の人が損している時代を「売り時代」としますと、それを均衡表の好転、逆転という言い方で現しています。

もし遅行スパンがローソク足の上にあるのであれば、そのときに買った人は26日後、儲かっているということになります。

もし、遅行スパンがローソク足の下にあるのであれば、そのときに買った人は26日後に損をしているとうことになります。

単に儲かっている、損をしているというだけではなくて、その儲け(損失)がどのぐらいか、それが広がっているのか、減っているのかを、ローソク足と遅効スパンの位置関係を分析することで知ることができるわけです。

先行スパン2

26日先に描かれるのが先行スパン2ですが、ではなぜ、26日先に描かれているのでしょうか。先行スパンは、長期トレンドの均衡点を示すものです。

そして、先行スパン2をうち破ることは、雲を抜けるということを意味しています。つまり、三役好転、三役逆転を意味しています。

ただし、雲を抜けても、均衡表の好転(逆転)、遅行スパンの好転(逆転)がなければ、三役好転(逆転)ではありません。

では、先行スパン2が生きるのは、長期のトレンドがあったときです。たとえば、過去52日間の上昇トレンド(下降トレンド)があったときに、先行スパン2は役に立ちます。

では問題です。52日間上げ続けた相場が、これから先、下降トレンドに変わりました。しかし、どう下降トレンドに変わるかまったくわかりません。

52日間かけて上がった相場が、52日間かけて下がったとします。そうすると、頂点から半値押しのところにくるのは、何日後のことでえしょうか?

答えは「26日先」です。つまり、この上昇相場の半値を上がった時点から半分のところまで経過する時間と、価格の均衡点に印をつけておいたというのが、先行スパン2の位置づけなのです。

では、何のためにそんなことをするのでしょうか。それは、一目均衡表における予測、という考え方がそこにあるからです。

予測とはよく聞く言葉ですが、一目均衡表の予測とは、よく聞く言葉とは意味合いが若干異なります。

あらかじめ絵を描いておきましょう、測図をしておきましょう、というのが一目均衡表における予測の考え方です。

なぜあらかじめ絵を描いておくのかといえば、実際のローソク足の値動きは、描いた絵の通りにはなりません。

値動きがそうなりませんが、あらかじめ絵を描いておくと、それに対して、実際の値動きが弱いのか、強いのかが比較できます。

その基準がないと、実際の価格が弱いのか、強いのかがわかりません。一目均衡表は投資において、もっとも大事なことを教えてくれるわけです。

もっとも大事なことといえば、たとえば、価格が上昇しています。すると、どこかで買いポジションを建てます。

価格が上昇しているときは、悩まないでポジションを持ち続けることができます。ところが、価格はどこかで頂点をつけて、下げはじめます。

そのときに、どこまで我慢したらいいのか、どの時点で手仕舞ったらいいのかが、エントリーをしていてもっとも判断に迷う場面がやってきます。

我慢しすぎるとトレンドが転換して利益を失ってしまいます。

しかし、我慢できなくて、下がってきたらすぐに決済をしてしまったら、そこから上昇してしま宇ことも考えられるので、もしかしたら得られるはずの利益が得られなくなってしまう可能性があります。

そうした失敗をおかさないために判断のよりどころを設けましょう、ということで、26日後の半値のところに均衡点をおいておきます。

その時点で相場が崩れて、下降トレンドに変わるか、再び上昇トレンドに変わるかの分岐点になるということです。

26日後の均衡点のうえにローソク足があったら、ロングポジションを持っている人が利益を上げていることになりますし、下にあったらショートポジションを持っている人が利益を上げていることになります。

その均衡点にローソク足がたどり着くまでに判断のよりどころをつくろうというのが、ローソク足の頂点と26日先の半値の部分(均衡点)を結んだ予測の線となっています。

たとえば、価格が頂点を極めて下げだしました。しかし、下げたといっても予測の線よりも上にありますからまだ心配はいりません。

しかし、買いポジションを持っている投資家は価格が下がると心配し始めます。

ですが、予測の線より上にあるのだから、心配するのはやめましょう、というのが、一目均衡表の考え方の一つです。

一方、予測の線より下側にローソク足が下がってきました。下げ幅は半値までいっていませんが、予測の線よりも下にあるので、上昇する可能性は低いと判断して、手仕舞うこともできます。

まとめると、価格が天井をうって下げだしたときに、どこまで価格が下がるのを我慢したらいいのかどうかを教えてくれるのが、先行スパン2なのです。

そのために印の線を26日先の半値のところに描いているとすると、26という数字がいかに大事な数字かがわかってもらえるのではないでしょうか。

出典:https://baibull.net/how-to-senkousupan2/

もう一つ、上昇相場であっても、下降相場であっても、雲を抜けるということは、先行スパン2を抜けることです。

先行スパン2は、長期のトレンドの半値の位置を示してくれています。半値のところを下抜けてしまったら、上昇トレンドはおしまいですよ、という基準が半値のポイントです。

そして、半値のところで押し返されて再び上昇するのは、半値のところが最後の砦、になるわけです。

先行スパン1とは

転換線と基準線の半値を26日先に描いたものです。

これは、上昇トレンドの深い押し目、下降トレンドの深い戻りを教えてくれるのが、先行スパン1なのです。

通常の安定している上昇トレンドは、押し目は基準線で跳ね返されます。

ところが、どこかの時点で深い押し目があることがあります。

深い押し目がどこで跳ね返されるかというと、先行スパン1で跳ね返されるわけです。

一目均衡表のそれぞれの線は(遅行スパンは除く)、トレンドがあるときは、押し目の限界点を示しますが、もみ合い相場のときは、もみ合いの中心を現します。

ということで、一目均衡表の半値線が重要な役割を持っていることがわかります。

まとめますと、一目均衡表は5つの線で構成されています。

  • 基準線
  • 転換線
  • 先行スパン1
  • 先行スパン2
  • 遅行スパン

です。

基本的な見方としては、基準線と転換線が上を向いていたら、上昇トレンド、下を向いていたら下降トレンドと判断します。

ローソク足との位置関係でいえば、ローソク足より下で上向きなら強い上昇トレンド、ローソク足より上で下向きなら、強い下降トレンドと判断できます。

また、基準線が転換線よりも上にあれば上昇トレンド、基準線が転換線よりも下にあれば、下降トレンドと判断できます。

転換線と基準線がクロスすると、トレンド転換のサインとなります。

一目均衡表には、三役好転、三役逆転という強いサインがあります。

三役好転とは、「転換線が基準線を上抜く」「ローソク足が雲を上抜く」「遅行スパンがローソク足を上抜く」の3つが揃ったらはじめて、三役好転となり、強力な買いサインとなります。

三役逆転とは、「転換線が基準線を下抜く」「ローソク足が雲を下抜く」「遅行スパンがローソク足を下抜く」の3つが揃ってはじめて、三役逆転となり、強力な売りサインとなります。

以上が教科書的な説明になってしまいましたが、初心者はまず、この基本から始めてはどうでしょうか。

辻秀雄氏プロフィール

辻秀雄氏
ジャーナリスト。リーマンショックに世界が揺れた2008年に、日本で初めて誕生したFX(外国為替証拠金取引)の専門誌、月刊「FX攻略.com」の初代編集長を務める。出版社社員からフリーになり、総合雑誌「月刊宝石」や「ダカーポ」「月刊太陽」「とらばーゆ」などで取材・執筆活動を行う。また、『ビジネスマン戦略戦術講座(全20巻)』などビジネス書の編集にも携わる。著書に『インターネット・スキル』『危ない金融機関の見分け方』『半世紀を経てなお息吹くヤマギシの村』など。共著に『我らチェルノブイリの虜囚』『ドルよ驕るなかれ』『横浜を拓いた男たち』など。辻秀雄氏の詳しいプロフィールは、こちらから
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