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ボリンジャーバンドとは?

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ボリンジャーバンドとは?

日本人が好むテクニカル分析指標の一つに、ボリンジャーバンドがあります。古くから世界中で多くのトレーダーが利用しています。

アメリカの投資家であるジョン・ボリンジャー氏が1980年代に開発したテクニカル分析指標です。

ボリンジャー氏は現在、かなりのお年ですが、まだ現役のトレーダーとして活躍中で、日本へ何度も足を運んでいます。

ボリンジャーバンドは、チャート上にバンド上のラインを描くことから、そう呼ばれています。

出典:外為どっとコム

実は、テクニカル分析指標にはバンドを描くものがいくつかあるのですが、それを総称してバンド系テクニカル指標として分類されています。

しかも、バンド系には、静的バンドと動的バンドの二つがあります。静的バンド系は、チャートの価格がどんな動きをしようともバンドの幅が変化しないものを言います。

代表的な静的バンド系には「エンベロープ」があります。一方、価格にあわせてバンドの幅が変化するものを動的バンド系といいますが、その代表がボリンジャーバンドなのです。

しかし、バンド系のテクニカル指標として古くから使われているのが、「ケルトナーチャネル」です。

これは、シカゴの穀物トレーダーであるチェスター・ケルトナー氏が1960年代に考案したテクニカル指標です。仕組みはボリンジャーバンドに似ています。

中心に移動平均線があって、その上下にバンド上のラインがひかれています。価格はそのバンド内をだいたいが推移するのですが、バンドを飛び出したところでは強いトレンドが発生すると判断して、ロングかショートでエントリーをするわけです。

ボリンジャーバンドのいいところは、取り引きする通貨ペアを変えても、さらに、どんな時間足での取引でも、パラメータの設定を変える必要がないことです。

ボリンジャーバンドは、移動平均線(中心線)と標準偏差で成り立っています。 標準偏差とは、データの散らばりの度合いを示す値です。

データが平均値の周りに集中していれば標準偏差は小さくなり、逆に平均値から広がっていれば標準偏差は大きくなります。

ボリンジャーバンドの標準偏差には、σ1、σ2、σ3の3種類があり、それぞれにプラス、マイナスがありますから、計6つの標準偏差があり、移動平均線を中心に上下に3本づつのバンドが描かれます。

ボリンジャーバンドの役割

では、ボリンジャーバンドは何のためのテクニカル分析指標なのでしょうか。それは、2つあります。一つは、相場の方向性を現しています。

いわゆるトレンドが上昇トレンドか、下降トレンドか、あるいはレンジかを教えてくれます。もう一つは、値動きの触れ幅を教えてくれます。

つまり、価格変動率であるボラティリティがどうなのかを教えてくれるわけです。では、トレンドを見るにはどうしたらいいでしょうか。

それは、中心線である移動平均線の傾きから判断します。移動平均線が右肩上がりであれば上昇トレンド、右肩下がりであれば下降トレンドと判断します。

では、ボラティリティはといいますと、それは、σの幅で判断します。移動平均線を中心に上下に分かれて描かれるσの幅が広ければ広いほどボラティリティが大きく、幅が狭ければ、ボラティリティは小さいと判断します。

ですから、トレーダーとしては、σの幅が広いときには、ローソク足は大きく動いていますから、利益をあげるチャンスともいえるわけです。

ここからは統計の話になります。ボリンジャーバンドは移動平均線を中心にして、移動平均線の上側には、中心に近いほうから、プラス1σ、プラス2σ、プラス3σと順番にバンドが描かれます。

一方、移動平均線の下側には、線に近い方からマイナス1σ、マイナス2σ、マイナス3σが描かれます。

そして、値動きが統計の理論通りだとすると、値動きの68.26%は±1σの間を推移します。値動きの95.44%は±2σの間を推移し、値動きの99.74%は±3σの間を推移します。

統計学から言うと以上のような結果になるのですが、±3σに終値が到達することはほとんどありません。ですから、±3σはあまり重要ではありません。

そして、±1σになると頻繁に到達しますから、こちらも相場を判断するのにはむいていません。そうなると、頼りになるのは±2σということになります。

ですから、ふつうボリンジャーバンドのパラメータを設定するときには、移動平均線の足は20日で、±2σというのがもっとも正常なボリンジャーバンドの使い方となります。

移動平均線の足が20というのは、月のうち為替の取引ができる日数は約20日ですから、足としては合理的です。

ボリンジャーバンドの読み方とは

では、ローソク足の値動きとバンドの関係はどのように判断したらいいでしょうか。上記の説明でもっともバンドとして有効的なものが±2σだといいました。

では、2σとローソク足の関係で言えば、ローソク足がプラス2σに近ければ、レートは相対的に高いと判断します。

逆に、ローソク足がマイナス2σに近ければ、レートは相対的に低いと判断します。ここで注意をしなければならないのは、「相対的」とはどういうことかです。

相対的というのは、絶対的とは違います。レートが絶対的に高かったり、絶対的に低かったりすると、トレードは簡単です。

簡単といっては誤解を招くかもしれませんが、絶対的に価格が高いのであれば、あとは価格が下がるのを待つわけですから、ショートでエントリーをすればいいわけですし、絶対的に低ければ、あとは上昇するのを待つばかりですから、ロングポジションを建てると、トレードはうまくいきます。

しかし、相対的にというのは「他と比較した関係の上で成り立つ様子」です。 「比べてみると」と言い換えるとわかりやすいかもしれません。

たとえば、「相対的な価値」というのは、「比べてみて判断する価値」のことで、「Aさんは相対的に優秀だ」というと、Aさんは他の人たちと比べると優秀なほうだ、という意味になります。

ですから、相対的にレートが高い、低いというのは、過去のレートに比べて高い、低いという意味をあらわっしています。

ですから、プラス2σにローソク足の終値が届いたからと言って、ここは反転すると思ってショートポジションを建てたり、マイナス2σにローソク足の終値が到達したからといってロングポジションを建ててしまうと、思わぬ損切りにあうことも少なくありません。

ですから、ボリンジャーバンドとローソク足の関係をみる場合には、ローソク足の終値が±2σに到達したら、一つはそこで反転するか、もう一つはさらに加速して上昇(下降)するかの、2つが考えられるということです。

ボリンジャーバンドを逆張り手法に使うのは、早計であると言ってもいいでしょう。

正しいボリンジャーバンドの使い方とは?

上記の説明で、ボリンジャーバンドは、値動きが統計の理論通りだとすると、つまり、正規分布だとすると、値動きの68.26%は±1σの間を推移します。

値動きの95.44%は±2σの間を推移し、値動きの99.74%は±3σの間を推移します。これは統計学で言えば、そういう計算になるということです。

しかし、ボリンジャーバンドのバンドは、過去20日間の値動きをもとに描かれています。そこで疑問に思うのが、過去20日間の値動きが必ず正規分布のようになるのだろうか、ということです。

統計学で言う正規分布とは、ウィキペディアでは次のように説明がされています。

「平均値の付近に集積するようなデータの分布を表した連続的な変数に関する確率分布である中心極限定理により、独立な多数の因子の和として表される確率変数は正規分布に従う。このことにより正規分布は統計学や自然科学、社会科学の様々な場面で複雑な現象を簡単に表すモデルとして用いられている」

そう考えると、過去20日間の値動きが必ずしも正規分布のようになるとは限りません。

それは、ときには正規分布のようになるかもしれませんが、いつもとは限りません。ですから、±σのなかに価格が90%以上はいる、というのは絶対的なものではない、ということです。

ボリンジャーバンドを開発したボリンジャー氏は、そんなことは一言もいっていません。値動きの68.26%は±1σの間を推移します。

値動きの95.44%は±2σの間を推移し、値動きの99.74%は±3σの間を推移するといっているのは、おそらく統計学をちょっとかじったどなたかがいったのでしょう。

それはさておき、ボリンジャーバンドに標準偏差が使ってあるということは、ボリンジャーバンドは現在の価格を過去20日間の終値と比較して、どの偏差値にあるのかを示しているものと考えてもいいかと思います。

中心線の移動平均線に価格があるときは、そのレートを平均値、つまり、偏差値50としてとらえ、±1σにあるときは偏差値が60、±2σにあるときは、偏差値70としてとらえてみるのです。

そうすると、偏差値70ですから、相当高いレベルにあることが判断できるのではないでしょうか。

つまり、ボリンジャーバンドは、現在の価格を偏差値で表したテクニカル分析指標といえるのです。

そして、相場がもみ合い相場になったときには、バンドの幅は狭まっていき、トレンドが発生すると、バンドの幅は広がっていきます。

ですから、トレーダーとしては、バンドの幅が狭まっていき、それからバンドが広がっていくときを狙って、順張りでエントリーをすれば、そのトレードはおおむね成功するといってもいいかもしれません。

バンドの幅が狭まることをスクィーズといい、バンドの幅が広がることをエクスパンションといいます。そして、もっとも拡大している部分をボージと言います。

ここまでをまとめると、ボリンジャーバンドは中心線とその上下のバンドから成り立っており、ボリンジャーバンドが示すものは、

  • 1.トレンドの方向性であり
  • 2.価格変動(ボラティリティ)であり
  • 3.相対的な価格の位置づけ

ということになります。

それらの3つのデータをもとに、トレーダーはボリンジャーバンドを使ってトレードをしていくわけです。

そして、一言で言ってしまえば、相場を偏差値でみていくのがボリンジャーバンドの特徴なのです。

ボリンジャーバンドを使ったトレード方法とは

ボリンジャーバンドのトレード方法としてはまず、一つ目は、中心である単純移動平均線でトレンドを把握するケースです。

トレンドが上昇トレンドか、下降トレンドかを判断します。

そして、ローソク足が移動平均線を下から上に抜けたら上昇トレンドと判断して、ロングでエントリーします。

一方、ローソク足が単純移動平均線を上から下に抜けたら下降トレンドと判断して、ショートでエントリーします。ちょうど、ゴールデンクロスとデッドクロスと同じ考え方です。

もう一つは、バンドの幅に注目することです。

ローソク足の値動きによって、過去20日間のなかで、いまレートがどんな偏差値になっているかを示すのがバンドの動きですが、このバンドはもみ合い相場では、スクィーズといって幅が狭くなります。

そして、もみ合い相場からトレンドが生まれてくると、バンドが徐々に拡大していきます。そこが仕掛けのポイントになります。

そのときに、ローソク足が+2σに到達したのを見計らってロングでエントリー、-2σに到達いたのを見計らってショートでエントリーをすれば、そのトレードはほぼ成功するはずです。

ボリンジャーバンドの解説書には、ローソク足が±2σに到達したら、それは売られすぎ、買われすぎだからレートは反転するのだから、逆張りでエントリーすべきだと書いてあるものがありますが、それは誤りです。

そして、バンドウォークといって、+1σと+2σ(-1σと-2σ)の間をローソク足が上昇、下降しているときが、利益を得続けるチャンスとなります。

ボリンジャーバンドでやってみること

では、まとめる意味でボリンジャーバンドについてまずやってもらいたいことについて説明をしましょう。まず、中心線の移動平均線をみてください。

何を見るかと言えば、現在のローソク足の動きが上昇トレンドか、下降トレンドか、あるいはもみ合いかを判断します。

この3つが識別できましたら、その次はそれぞれをまた、3つに分析してください。次に、バンド幅を確認してください。

上昇トレンドのときにも、下降トレンドのときにも、もみ合い相場のときにも、バンド幅は拡大していたり、狭まっていたり、一定の幅で推移したり、という状態が出現します。

2つ目に確認することは、バンド幅がどうなっているかを確認することです。そうすると、3×3=9通りの局面に分類することができます。

上昇トレンド(あるいは下降トレンド)が始まるときになると、バンド幅は拡大していきます。

そして、安定期に入ると=バンドウォークの状態になると、バンド幅はある一定の幅に保ったまま上昇、下降していきます。

そして、トレンドに勢いがなくなってきて、トレンドが終了すると、バンド幅は縮小していきます。これが、一連の上昇トレンド(あるいは下降トレンド)の流れです。

では、もみ合い相場のときはどうでしょうか。もみ合い相場のときにバンド幅は拡大することがありますが、拡大してもすぐに縮小してしまいます。

もみ合い相場のときは、あるも定のバンド幅が長く続きます。ふつう、もみ合い相場のときにはトレードがしにくいため、様子見がほとんどです。

トレーダーのなかにはもみ合い相場が好きだ、という方がいるかもしれませんが、一般的にはトレードは様子見となります。

そして、もみ合い相場が終了したときが、エントリーポイントのチャンスとなるわけですが、数あるテクニカル分析指標の中で、もみあい相場が終焉し、その次にトレンドが始まることを教えてくれるテクニカル分析指標はなかなかありませんが、唯一といっていいほど、ボリンジャーバンドはもみ合い相場の終焉を教えてくれるテクニカル分析指標なのです。

ではどうやってもみ合い相場の終焉を教えてくれるのでしょうか。

それは、ある一定の幅で長く続いていたバンド幅が、それまでの幅と比べて、もっとも縮小するとき、スクィーズするときが、もみ合い相場が終焉を告げるときなのです。

トレーダーが、ボリンジャーバンドのなかでもっとも注目をすべきところです。

先ほど、上昇トレンドあるいは下降トレンドが始まるときにバンド幅が拡大すると申しましたが、補足をすると、バンド幅が拡大する場面はもう一つあります。

それは、トレンドが終焉するときです。

トレンドの終焉には、ローソク足の実体に勢いがなくなってきて、ローソク足の実体の始値と終値の差がなくなってきて、実体が小さくなってやがて、トレンドの勢いが止まってしまうという、トレンドの終焉のしかたがあります。

もう一つ、トレンドが終焉を迎えるときに、大陽線や大陰線が現れてトレンドが終焉をするときがあります。

上昇トレンドではショートポジションを持っているトレーダーが我慢できずに買いを入れて決済をしてしまうと、価格が一気に上昇して大陽線が出現します。

下降トレンドではロングポジションを持っているトレーダーがもう我慢ができずに、持ちこたえることができずに売り決済をしてしまうと、価格が下落して大陰線が出現します。

そうなると、上昇トレンドが終焉をすると見込んだロングポジション派がいっせいに売り決済に乗り出すと、トレンドが上昇トレンドから下降トレンドに切り替わります。

その逆で、下降トレンドではショートポジションを持っているトレーダーが利益確定の買い決済を行うと、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わっていきます。

このようにトレンドが終焉するときには、大にして大陽線や大陰線が出現するのです。そのときに、バンド幅が急拡大をするわけです。

ですから、トレンドの始まりには必ずバンド幅が拡大しますが、トレンドに終わりにもバンド幅が急拡大することがある、ということを覚えておきましょう。

では、話を元に戻しますが、ボリンジャーバンドのかたちを9通りに分類できたら、トレーダーとしてもっとも注意をするポイントはどこでしょうか。

それは、上昇トレンドでいえば、トレンドが上昇して、バンド幅が拡大していき、それがある一定の幅となって上昇していくところです。

さくら
さくら

つまり、上昇トレンドが始まって、バンドウォーク状態になるということは、上昇トレンドが続いていくわけですから、トレーダーにとっては利益を上げるチャンスとなります!

下降トレンドでも同様です。そしてもう一つ、もみ合い相場でバンド幅がもっとも縮小してしまうポイント、これがエントリーポイントとなります。

さらに言えば、上昇トレンドで価格が+1σと+2σの間を推移しているときには、安定上昇ととらえます。

下降トレンドでは、価格が-1σと-2σの間を推移していれば、安定下降ととらえます。つまり、バンドウォークの状態になっていると判断できるわけです。

ボリンジャーバンドと併用すべきテクニカル分析指標

FX会社はいろいろなテクニカル分析指標を自社のトレードシステム上で提供していますが、ボリンジャーバンドをさらに使い勝手がよくするために、併用してほしいテクニカル分析指標があります。

それは、オシレータ系のテクニカル分析指標で、「%bチャート」と「バンドワイズチャート」です。このふたつのオシレータ系を提供しているFX会社は非常に少ないです。

ですが、このオシレータ系はかなり優れものです。

%bチャート

このオシレータ系は、現時点でのローソク足の位置がバンドのなかでどの部分にあるかを示すものです。上限は1.0%、下限は0.0%で、中心となる移動平均線は0.5%となります。

かりに、5本のバンドがあるとすれば、1.0%は+2σ、0.0%は-2σとなります。

バンドワイズチャート

このオシレータ系は、バンドのスクイーズ(収束)、エクスパンション(拡散)の動きを視覚的に見ることができます。

バンドが最大幅となる部分(ボージ)を知ることができたり、スクイーズ(バンド幅の収束)の部分をとらえることできます。

バンドワイズチャートから、スクィーズの部分はトレンドが始まることを知ることができ、ボージの部分ではトレンドが終わることを知ることができます。

この二つのオシレータ系を併用すれば、ボリンジャーバンドを使ってのトレードはきっと楽しくなるのではないでしょうか。

辻秀雄氏プロフィール

辻秀雄氏
ジャーナリスト。リーマンショックに世界が揺れた2008年に、日本で初めて誕生したFX(外国為替証拠金取引)の専門誌、月刊「FX攻略.com」の初代編集長を務める。出版社社員からフリーになり、総合雑誌「月刊宝石」や「ダカーポ」「月刊太陽」「とらばーゆ」などで取材・執筆活動を行う。また、『ビジネスマン戦略戦術講座(全20巻)』などビジネス書の編集にも携わる。著書に『インターネット・スキル』『危ない金融機関の見分け方』『半世紀を経てなお息吹くヤマギシの村』など。共著に『我らチェルノブイリの虜囚』『ドルよ驕るなかれ』『横浜を拓いた男たち』など。辻秀雄氏の詳しいプロフィールは、こちらから
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