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トレンドラインとは

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トレンドラインとは

トレンドラインはテクニカル分析指標のなかでもとても有名な指標で、どなたも知っていると思いますが、ただ、実際にトレンドラインを引くとなったらどうやって引いていいのかわからない、そして、引いたトレンドラインをチャート分析のなかで、どのようにトレードに生かしたらいいか、わからないという人は、意外と多くいます。

トレンドとはどんな状態のこと?

ではまず最初に「トレンドがある」というのはどういうことでしょうか。上昇トレンドか、下降トレンドかを見分けるにはどうしたらいいでしょうか。

ただ単に上昇している、下降しているだけでは、トレンドがあるとはいいません。ではどうやって、トレンドがあるかないかを見分けることができるのでしょうか。

それは、ダウ理論をしっかり勉強すれば自ずと判明してきます。実は、トレンドがあるかどうかはダウ理論に基づいているからです。

ダウ理論を開発したのは、チャールズ・ダウさんという方で、100年前ぐらいの人なのです、FXトレードに携わっている人なら知らない人はいないというぐらい超有名な方です。

ウォールストリート・ジャーナルという出版社(新聞社)を創設し、株式の世界では、ダウ工業株30種平均とか、ダウさんに関係する名称が未だに使われています。

それは株式に平均株価という概念を持ち込んだ人だからです。日経平均もかつては、日経ダウと呼ばれていたことがあります。

ダウ理論でいうトレンドとは

そのダウさんが、上昇トレンド、下降トレンドなど、トレンドについて次のように定義をしています。

そして、その定義が納得のいくものであったことから、今でもチャート分析では使われています。

上昇トレンドでも下降トレンドでも、ぐねぐねと波をうちならが上昇したり、下降したりします。これを波動といいます。

その波動でもって上昇したり、下降したりするわけですが、たとえば、上昇していくなかで、目先の天井や目先の底、小さな天井や小さな底ができます。

上昇トレンドの条件は、一つは、天井同士が前の天井より、次の天井、次の天井よりまた次の天井とかならず価格が上がっていることです。

二つ目は、底同士を比較すると、前の底より今回の底、今回の底より次の底とこちらも価格が必ず上がっていること。

この二つが揃っていたら、初めて上昇トレンドといっていいのです。

下降トレンドはその逆に、前の天井より今回の天井、今回の天井より次の天井の価格がが下がっていることと、前の底より今回の底、今回の底より次の底の価格が、切り下がっている状態になっていること、その二つの条件が揃ってこそ、これを下降トレンドであるといいます。

片方だけでは上昇トレンドとか下降トレンドとはいいません。

両方がそれぞれの前のものと比べると上がっている(下がっている)のでなければ、上昇トレンドとか下降トレンドとはいいません。

トレンドに3段階ある

これらはダウ理論に基づいているのですが、ダウ理論のなかでもう一つ重要な考え方が、「トレンドには3段階ある」ということです。

エリオット波動もそうなのですが、どういうこと言いますと、たとえば、上昇トレンドで言えば、一番めの上げは「早耳筋」といって、情報をいち早くつかんでロングポジションを建てる人がいます。

2段階飲めお上げは、そういう動きを発見していくトレンドフォローワーが、その動きを見つけて、ロングポジションを建てていきます。

これが2段目の上げとなります。3段めの上げは、一般の投資家が相場が上がっていることに気がついてロングポジションを建てていく、というかたちになります。

これがトレンドの3段階の動きをかたちづくっていることになりあます。

そして、一般投資家が買っているところ(3段階)は、一段め、二段目で買っている投資家がポジションを手仕舞って利益を得るところなので、三段階目にポジションを建てても、小さな利益しか得ることができません。

なぜ波動で上昇下降するのか

上昇トレンドも、下降トレンドも波をうちながら上がっていく、下がっていくと言いましたが、ではなぜ、波をうちながら上がったり、下がったりするのでしょうか。

たとえば、上昇トレンドの場合ですが、ローソク足の値動きが上昇していく途中で、ロングポジションを決済して利益を得ようとする投資家が必ずでてきます。

そうした投資家の売り決済がまとまってくると、一時的に価格は下がっていきます。

そして、また、価格がさがってきたところで、買いポジションを建ててきますので、また価格が上昇していきます。

そしてまた、売り決済をする投資家があらわれてきて、まとまった段階で価格が下がっていきます。そしてまた、買いポジションが建てられて、価格が上昇していきます。

そうやってみていくと、上昇トレンドのなかでの買いと売りの行為はすべて、買い方の行為であるといっても間違いではありません。

これから上がるとみて買いポジションを建てます。

そして、値動きが上昇していくと、その途中で利益確定のために売り決済をしました。そこでいったん価格がさがったところで、さらに上がるでしょうから押し目買いをしました。

そうすると、価格は上昇していったので、さらに利益確定のために売り決済を行いました。

これらはすべて買い方の行為となります。そのときに売り方は、下降トレンドで利益を狙っているわけですから、上昇トレンドになると売り方は、いなくなってしまいます。

売り方がいなくなったところで、買い方が買って、利益確定で売ると価格が下がる、そこでまた買い直して、と、こういう状態は買い方にとっては最高に幸せな状態だといえます。

これがトレンドが継続する、ということです。

チャート分析の世界では、「トレンド・イズ・フレンド」という言葉がありますが、トレンドを友だちにしないと、儲からない、ということです。

ではなぜ、トレンドを友だちにしなければならないかと言えば、トレンドには継続する性質があるからです。しかし、ただ上がっているだけでは継続する力はありません。

価格が上がっては利益を確定する、また上がっては利益を確定するという、非常に気持ちのいい状態が起きたときだけが、継続する可能性があるのです。

トレンドラインの引き方

では、トレンドラインはどういうふうに引いたらいいでしょうか。天井同士をつないで引くことも考えられますし、底同士をつないでいくことも考えられます。

あるいは、真ん中を抜けて引くことも考えられます。どれが正解なのでしょうか。上昇トレンドの場合にトレンドラインを引くときは、底同士をつないで引きます。

最安値を結ぶわけですね。逆に、下降トレンドの場合はどうかというと、こちらは天井同士をつないで引きます。つまり、最高値を結んでいくのです。

ところが、トレーダーのなかには、上昇トレンドであっても、下降トレンドであっても、どちらの場合でも、最安値をつないで引く方がおられますが、それは間違いです。

ここまではFXの教科書にでていますから、知っている方がたくさんいます。では、上昇トレンドの場合はなぜ底同士をつないでトレンドラインをひくのでしょうか。

下降トレンドの場合は天井同士をつないでトレンドラインをひくのでしょうか。

トレンドラインを引く理由とは

つまり、何のためのトレンドラインをひくのでしょうか、ということです。トレンドラインを引くのは、トレンドの終わりを予兆するために引くわけです。

もちろん、トレンドラインはいま上昇トレンドにある、下降トレンドにあることをわかりやすくするために引くのですが、もしそれだけなら、天井同士をつなごうが、底同士をつなごうが、あるいは真ん中同士をつなごうが、どちらをつないでもトレンドがあるということがわかります。

ではなぜ、上昇トレンドだと底同士をつないで引くのか、下降トレンドだと天井同士をつないで引くのかと言えば、それはトレンドの終わりを知るためです。

ヒゲを含めて引く

トレンドラインを引くときにトレーダーの皆さんがよく迷うのは、ヒゲの取り扱いです。ヒゲの下をつなぐのか、それともローソク足の実体をつなぐのか、どうしたらいいか迷ってしまいます。

結論から言いますと、ヒゲも含めた一番下から(一番上から)トレンドラインは引きます

ところが、ときどきあっと驚くような下ヒゲ(上ヒゲ)が出て、あっという間にもとに戻る場合がありますが、そういう場合は異常値ですから、その長い舌ヒゲ(上ヒゲ)無視してもかまいません。

あまりにも長いヒゲの先端をつないでトレンドラインを引こうとすると、トレンドラインがまったく別ものになってしまいますし、トレンドラインが引けなくなります。

そして、トレンドラインを厳密に引こうと思ったら引けません。トレンドラインの引き方は、イメージで言えば、太いマジックでドーッと引くことです。

そうすると、一直線に引けるのですが、細かいところにこだわるとなかなか引けなくなります。

チャネルラインとは

トレンドラインと同時に大事なのが、チャネルラインです。

このふたつはワンセットで見なくてはなりません。チャネルラインは、トレンドラインの反対側に引きます。

上昇トレンドの場合には、トレンドラインは底値をつないだラインになりますが、チャネルラインは天井をつないだラインになります。

そして、チャネルラインの引き方には原理原則があります。

まず、第一の条件は、トレンドラインと平行に引くことです。トレンドラインとチャネルラインのどこをとっても、同じ幅でなければいけません。

そして、第二条件は、すべての山が(天井)がチャネルラインのなかにはいっていることです。天井には大きな天井もあれば、小さな天井もあります。

それらがすべてチャネルラインの中に入っていなければなりません。

もっとも安定している上昇トレンドとは

では、もっとも安定している上昇トレンドはどんな状態のことを言うのでしょうか。ロング派のトレーダーにとっては、利益をあげる最高のチャンスの場になります。

それは、上昇トレンドが発生して、トレンドラインとチャネルラインを引きます。

ローソク足がトレンドラインを離れて上昇していき、チャネルラインに到達したときに、そこから反発して、トレンドラインに向かってローソク足が動き、トレンドラインに到達したら、そこからまた反発しして、チャネルラインに向かって上昇していき、チャネルラインに到達したら、また反発して、という動きを繰り返しながら、右肩上がりでローソク足が動いている状態のときです。

もうそこには売り方はいませんので、買い方の独壇場となります。

もし、チャートでそんなローソク足の値動きをみつけたら、間違いなく安定した上昇トレンドになっていますから、自分もその流れに便乗して、利益を狙うようにしてください。

チャネルラインの役割とは

では、チャネルラインは何のために引くのでしょうか。トレンドラインが、トレンドの終わりを予兆するためのラインだと言いました。

上昇トレンドでトレンドラインを下抜けたらトレンドが終わったのではないか、下降トレンドではトレンドラインは上抜けたらトレンドが終わったのではないかと判断します。

だからトレンドラインは、上昇トレンドだと底値を結ぶし、下降トレンドだと上値を結んで、トレンドが終焉したかどうかを判断する材料になります。

そこでチャネルラインを引くのは何の意味があるのでしょうか。それは、トレンドがどこで終わるのか、その兆候を現すのがチャネルラインです。

たとえば、上昇トレンドの場合を例にだしてみましょう。

ローソク足がトレンドラインからチャネルラインへ触れてから、押し戻されてまたトレンドラインに触れて、また上昇していくのがもっとも安定した上昇トレンドの流れだと言いましたが、その途中で、ローソク足がチャネルラインに到達せずに反発することがあります。

これを「未達成」といいますが、ローソク足がチャネルラインに届かないで、トレンドラインのほうへ戻ってしまったのを確認したら、「ああ、トレンドが終焉を迎えるかもしれない」と判断します。

その次に、ローソク足がトレンドラインを下抜けたときに、トレンドが終わったのではないか、と判断します。

そして、完全にトレンドが終わったと確認できるのは、前の安値を切り下げたときです。そうなってきたら、これで上昇トレンドは完全に終焉したと判断します。

下降トレンドの場合も同様です。このように、トレンドラインを引くのも、チャネルラインを引くのも、トレンドの状態がどうなっているかを判断するためにラインを引きます。

これが、ふたつのラインの大きな役割となります。

トレンドラインを引くときのポイント

ではまとめも含めて、トレンドラインを引くときのポイントを述べておきましょう。

まず、トレンドラインを引くときには、細かく、緻密にとらえるのではなく、大雑把にとらえて、太いマジックインキでドーッと引くようなイメージで線を引きます。

次に、トレンドラインは常に引けるわけではありません。

トレーダーのみなさんのなかには、どんなローソク足の動きに対してもトレンドラインを引こうとしている方がいますが、引けないときは引けません。

なかでも、もみ合い相場のときは、トレンドラインを引くのは無理です。ですから、無理にトレンドラインを引くことはありません。

必ずトレンドラインを引かなければならない、引かなければトレードができない、というものでもありません。

次に、トレンドには加速や減速があります。

ローソク足の上昇角度が変わることによって、トレンドに勢いがついたり、勢いがなくなったえいしますので、それに併せて、トレンドラインを引き直します。

それと関係するのですが、トレンドは日々変化していますから、トレンドラインを書いては消し、書いては消しを何度も繰り返していくうちに、ちゃんといたトレンドラインだけが残っていきます。

トレンドラインは一度引いただけで良しとはならず、何度でも引き直してください。トレンドラインを引いていると、一度トレンドが破綻しても、またトレンドが復活することがあります。

トレンドラインの途中でトレンドが終焉したと思ったら、また、トレンドラインの延長線上にトレンドラインが生まれることがあります。

いわゆる「復活」ということがあることを覚えておいてください。さらに、トレンドラインには目先のトレンドラインと対局のトレンドラインがあることです。

5日移動平均線を利用する

以上が、トレンドラインのポイントとなりますが、それでもトレンドラインを引くのがむずかしいというのであれば、5日移動平均線の助けを借りることにしましょう。

5日移動平均線は上昇トレンドであれば底値付近を、下降トレンドであれば、上値付近をなめらかにつないでいきますので、その線になぞっていけばトレンドラインは比較的簡単に引くことができます。

「米ドル/円」1時間足。5日移動平気線を保浦なぞるかたちでトレンドラインを引く

ではまず、チャートをみながら、トレンドラインを引いてみる練習から始めてみましょう。

辻秀雄氏プロフィール

辻秀雄氏
ジャーナリスト。リーマンショックに世界が揺れた2008年に、日本で初めて誕生したFX(外国為替証拠金取引)の専門誌、月刊「FX攻略.com」の初代編集長を務める。出版社社員からフリーになり、総合雑誌「月刊宝石」や「ダカーポ」「月刊太陽」「とらばーゆ」などで取材・執筆活動を行う。また、『ビジネスマン戦略戦術講座(全20巻)』などビジネス書の編集にも携わる。著書に『インターネット・スキル』『危ない金融機関の見分け方』『半世紀を経てなお息吹くヤマギシの村』など。共著に『我らチェルノブイリの虜囚』『ドルよ驕るなかれ』『横浜を拓いた男たち』など。辻秀雄氏の詳しいプロフィールは、こちらから
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