取引技術を習得するための段階的6ステップ

FX実践レポート FX実践

巷にあふれるFX教科書は有効か?

FX初心者がトレードを始めるときに、どんな取引技術を使ってトレードしたらいいか、迷ってしまうことです。

どこかにトレード技術の適切な指南書がないか、書店やインターネットで探すのではないでしょうか。

確かに、書店やインターネット上では、FXの取引技術について書かれた書籍などを紹介していますが、果たしてそれが本当に役に立つのでしょうか。

取引技術というのは、100人のトレーダーがいたら100通りの取引技術があります。

つまり、他人が考えた取引技術をいくら勉強しても、最後は自分で取引技術や手法を見つけるしかないのです。

そうしないと、実際のトレードで本当に勝てるようにはなりません。

むしろ、負けがこんできたときには、Aの取引手法をやってみよう、Bの取引技術をやってみよう、〇〇さんが言っていたからその通りのやり方でやってみようと、手を買え品を変えた取引をやってしまい、最後はFXって難しいといって市場から退場してしまうケースが多いと思います。

湊

FXで思うように勝てないと、あれもこれもやってみたくなるよな~

さくら
さくら

ノウハウコレクターになってはだめよ!試行錯誤して自分だけの取引手法を見つけていくのが成功への近道だわ!

FXに教科書はない

外資系の銀行に為替ディーラーとして勤めていた人に聞いた話ですが、その銀行では、トレードについては何も教えてはもらえず、とりあえず何でもやってごらんという仕事のやり方だったそうです。

そんないい加減なことで為替ディーラーという仕事が務まるのかと疑問に思ったのですが、その後も為替ディーラーの経験者や実際に銀行等の金融機関でディーリングをやっている人に話を聞くと、トレードの方法や育成についての教育システムを備えている金融機関はありませんでした。

つまり、名のある大手銀行では、一人前の為替ディーラーを育成するための教育システムがきちんとあると思っていたのですが、そのような教育システムはない、とのことでした。

これは意外中の意外でした。

さくら
さくら

為替ディーラーになるための教育システムはないわ!

為替ディーラーを育てるのはすべてOJT

では、金融機関の為替ディーラーはどうやって一人前の為替ディーラーになっていくのでしょうか。

それは、ただひたすら「OJT(On-the-Job Training)」の繰り返しで、仕事をおぼえていくというものです。

つまり、上司や先輩が日々の仕事を通じて、一人前の為替ディーラーを育てていくというスタイルだそうです。

初めは先輩ディーラーがアシスタントにつきます。

そして、先輩社員の言うことを実践しながらトレードの端末の使い方や、どんなタイミングで取引をしたらいいのかを学んでいきます。

そして、ある日、いきなり「一人で取引をやってみろ」と言われて、為替相場の戦いの場に放り出されます。

そこからは自分と為替相場との戦いが始まる訳です。

何とも考えようによって無謀なやり方でしょうが、そう考えると、金融機関の為替ディーラーと個人投資家では、スタート時点がそんなに変わらないことがわかります。

ただ違うのは、新人に大きなポジションを持たせないし、取引がだめだと判断されたら先輩や上司によって強制的に手じまいをされてしまうことです。

ポジションが上司や先輩に管理をされているのが、個人投資家と金融機関の為替ディーラーとの唯一の違いだといいても過言ではありません。

金融機関の新人為替ディーラーは、損切りやディーリングの失敗などを受け入れることを強制的にやられるわけですから、自然とメンタルは強くなっていくのは当然だといえます。

彼らが市場で生き残るための要素はこうやってつくられていくわけです。

明日香
明日香

現在プロとして活躍している為替ディーラーの方たちは、実践の中で取引技術を上げていったんですね!

さくら
さくら

そうね。言い換えれば、いきなり実践に出されるわけだから、過酷な環境であることは間違いないわ!

個人投資家とプロ為替ディーラーに大きな違いはない

しかし、個人投資家と大手金融機関の為替ディーラーとの違いは、上司や先輩によってポジションが管理されているかどうかだけです。

それを除けば、どちらも自分のトレーディングは最終的には自分で考えざるを得ず、自分で取引手法やスタイルを確立していかなければならないのは同じだといっていいでしょう。

つまり、FXには、教育システムや技術・技量の評価基準、トレードがうまいかへたかの判定基準など、個人の裁量をはかる基準がありません。

英会話なら、個人的なヒアリングやスピーキングなどの能力によってクラス分けが可能ですし、TOEICやTOEFLの試験などによって、その人のレベルが判断できます。

しかし、FXはそうした判断基準がありませんから、無謀にもプロの為替ディーラーと同じような取引をしたり、簡単だからと大金をつぎ込んだり、レバレッジが聞くからといて取引単位を最大限にしたりといったことをやり、大きな損失を抱えて負けトレードを繰り返す人が、7割から8割いるといわれるのでしょう。

さくら
さくら

個人投資家とプロの為替ディーラーも始まりは同じね!

FXそのものを知ることから始める

最近ではあまり見かけなくなりましたが、それでもネットなどでは、「1カ月に100万円儲かるFX術」など、射幸心をあおるような記事を見かけます。

たしかに、FXは株と比べると投資する商品銘柄は少ないですし、相場が上下どちらかに動くかを推理して投資をするものですから、特別に難しい技術が必要だというわけではありません。

しかし、だからといって簡単に利益を上げることができる金融商品でもありません。

まず、FXを始めるにあたって大事なことは、「FXはいった何か」という基本を知ることです。

たとえば、デリバティブ取引とはどんな取引なのか、FXの資金管理はどうやって行ったらいいのか、差金決済とはどんな決済方法なのか、レバレッジはどういったもので、どんな作用があるのか、など、FXトレードにまつわる基本的なことを勉強する必要があります。

金融機関の為替ディーリングルームに勤めていれば、為替に関する基本的な知識はOJTでいろいろ学んでいきます。

仕事をしながら、給料をもらいながら、なかば強制的に勉強をせざるを得ません。

しかし、個人投資家の場合は、常に意識をしないとFXの基本的なことを学ぶことができません。

すぐにトレードをやってみたいと、FXについての知識や技術がないにもかかわらず、儲かるかもしれないとお金をつぎ込んで、失敗する人が跡をたちません。

ですから、まず、FXに関する知識を勉強し、それから、実際のチャートをみながら、ローソク足の特徴や意味しているもの、ダウ理論などを勉強していきます。

そうした勉強をした後、テクニカル指標やファンダメンタルズとは何かを勉強していきます。

しかし、相場は生き物です。

FXはこれで完璧ということはありません。

常に研究し、勉強をしていくことが重要なのです。

さくら
さくら

FXの勉強に終わりはないわ!

なぜ失敗をするのか

FXトレードで負けている人をみると、FXについての基本的な知識が欠けているように思えます。

それは、基本を通り越して、いきなり、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を学び始めるから、トレードに失敗したり、市場から退場を余儀なくされているのだろ思います。

FXの技術を習得するには、段階的なステップがあります。

前述べしたように、

  • 「FX取引の基本」
  • 「値動きやチャート分析」
  • 「テクニカル分析」
  • 「ファンダメンタルズ分析」

といった順番で学んでみてはどうでしょうか。

トレード技術を速く身につけたい、トレードで速く稼ぎたいと思う気持ちも理解はできます。

「急がば回れ」ということわざがあるとおり、FXトレーダーとして大成したいと思ったら、上記のような、ちょっと遠回りになるかもしれないステップを踏んで、徐々にFXに習熟する方法もおすすめします。

大切なことは、確実にFXに関する知識や技術を完全に自分のものにして、そこから自分なりの取引スタイルを生み出して、FXでコンスタントに稼げるようにしたいものです。

FXは今日限り、明日限り、1カ月先にはなくなってしまうというものではありません。

何事も極めるには、一つひとつ階段を上りながら、それぞれの技を身につけていくのが常道です。

FXもその例外ではありません。

辻秀雄氏のプロフィール

辻秀雄氏
ジャーナリスト。リーマンショックに世界が揺れた2008年に、日本で初めて誕生したFX(外国為替証拠金取引)の専門誌、月刊「FX攻略.com」の初代編集長を務める。出版社社員からフリーになり、総合雑誌「月刊宝石」や「ダカーポ」「月刊太陽」「とらばーゆ」などで取材・執筆活動を行う。また、『ビジネスマン戦略戦術講座(全20巻)』などビジネス書の編集にも携わる。著書に『インターネット・スキル』『危ない金融機関の見分け方』『半世紀を経てなお息吹くヤマギシの村』など。共著に『我らチェルノブイリの虜囚』『ドルよ驕るなかれ』『横浜を拓いた男たち』など。辻秀雄氏の詳しいプロフィールは、こちらから
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