「利益が出るとすぐに決済をしたくなる・・・しかし、その後もトレンドが出続けてもっと持っておけばと後悔。どうやったら利益の値幅を伸ばせるのか知りたい!」
とお悩みをお持ちの方も多いのではありませんか?
結論からお答えすると、利益の値幅を伸ばすには決済タイミングが重要であり、値幅観測論というものを使います。
決済タイミングが上手くなれば、損小利大といった理想の取引が可能です。
しかし、利益を早く行ってしまうチキン利食いを行ってしまうと、損大利小の取引になりやすくなかなか口座の資金は増えていかないものです。
そこで本記事では、利確の値幅を伸ばしたいという方のために、
- FXの値幅計算が大切な理由
- FXの値幅観測論の計算方法
- FXの値幅観測理論の計算方法をより効果的に利用する方法
という流れで、値幅観測理論を使った利益を伸ばす決済タイミングについて詳しく紹介します。
値幅観測理論を使った利益を伸ばす決済タイミングを覚えれば、口座の資金も右肩上がりに上昇しやすくなります。
利益が伸ばせないとお悩みの方は、是非ご参考として下さい。
FXの値幅計算が大切な理由
FXの値幅計測を行うことにより、決済タイミングが明確になります。
正しい決済場所で利確を行うことにより、利益を最大限に得ることが可能です。
しかし、ポジションが含み益になると、価格変動により利益が増えたり減ったりするのを見て不安になり、すぐに利確してしまう方も多いです。
特に、初心者の方に多い傾向があり、損大利小といった取引を行ってしまいます。
損大利小の取引を行えば、損失のほうが大きくなり口座の資金が増えるどころか減ってしまいます。
FXで口座の資金を増やしていくためには、損大利小ではなく損小利大の取引を行わなければなりません。
つまり、損は小さく利益は大きくです。
利益を最大限に得るためにも、決済タイミングは非常に大切です。
利益を最大限に得るためには、値幅観測理論というものを使用するため、以下で詳しく紹介します。
値幅観測論とは
値幅観測理論とは、一目均衡表の三大理論の一つで、過去の相場の値動きから将来の為替レートがどれくらい上昇下落するのかを予測する理論のことです。
つまり、上昇幅や下落幅を予測するため、主に決済タイミングに使用されます。
具体的には、過去の高値・安値から計算をし、将来の高値・安値がどのくらいなのかを予測します。
FXの値幅観測論の4つの計算方法
FXの値幅観測論は、代表的なパターンが4つあります。
- N計算値
- E計算値
- V計算値
- VT計算値
それぞれ詳しく紹介します。
N計算値
N計算値は、上昇の1波目と3波目が同じ値幅で上昇するという計算方法です。
主に、トレンドフォローの手法に利用され、押し目買いでエントリーした際の利確ポイントの目安として利用できます。
E計算値
E計算値は、上昇の1波目に対し、3波目は2倍上昇するという計算方法です。
主に、レンジ相場からのブレイク手法に利用され、レンジブレイクでエントリーをした際の利確ポイントの目安として利用できます。
V計算値
V計算値は、調整の2波目に対し、3波目は2倍上昇するという計算方法です。
E計算値と同様に、レンジブレイクの際に利用されます。
NT計算値
NT計算値は、1波目と調整の2波目の値幅を引いたものが、3波目で上昇するという計算方法です。
主に、1波目が思いのほか上昇した際に、押し目買いでエントリーした際の利確ポイントの目安として利用できます。
FXの値幅観測論の計算方法の使い方
上記で値幅観測理論を紹介しましたが、実際どれを利用したらいいのか迷うと思います。
ここでは、何を使えばいいのかわかるように、各相場状況に応じた値幅観測理論を表にしてまとめていきます。
N計算値 | トレンドフォローの押し目買い・戻り売り |
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E計算値 | レンジ相場からのブレイク手法 |
V計算値 | レンジ相場からのブレイク手法 |
NT計算値 | トレンドフォローの押し目買い・戻り売り |
トレンドフォローでは、N計算値とNT計算値が利用できますが、相場の状況によってどちらが使えるのかは異なってきます。
レンジ相場からのブレイクでも同じです。
一番大切なことは、相場状況に適応するということです。
FXに完璧なものなどないため、日々の検証をしっかりと行い決済タイミングの精度を高めていってください。
FXの値幅観測理論の計算方法をより効果的に利用する2つの方法
ここでは、値幅観測理論の計算方法をより効果的に利用する方法を紹介します。
使用するツールは次の通りです。
- フィボナッチ
- 水平線(サポートライン・レジスタンスライン)
それぞれ詳しく紹介します。
フィボナッチを使う
フィボナッチは、上昇トレンドの場合、起点とする安値から高値を引くことによりどのくらい上昇するのかを予測するツールです。
また、押し目や戻りはどのくらいなのかを判断するのにも使用されます。
以下の画像をご覧ください。
フィボナッチでよく意識される数字は、「61.8%」「100%」「161.8%」です。
「61.8%」は押し目や戻りの目安と使用され、「100%」「161.8%」は利確ポイントとして意識されます。
上記の画像では、起点となる安値から高値をフィボナッチで引き、161.8%付近まで見事に上昇していることが分かります。
このように、フィボナッチを使うことにより利確や押し目戻りなどを視覚的により簡単に判断することができます。
水平線(サポートライン・レジスタンスライン)を使う
水平線は、相場の抵抗体として使用されます。
サポートラインは、過去に何度かその水準で為替レートが下げ止まり反発している価格帯のことです。
レジスタンスラインは、過去に何度かその水準で為替レートが上げ止まり反発している価格帯のことです。
以下の画像をご覧ください。
上記の画像では、N計算値を使用しております。
仮に、利確目標よりも手前にサポートラインやレジスタンスラインがあるのであれば、サポートラインやレジスタンスラインを優先して利確ポイントにしましょう。
また、利確目標よりも先にサポートラインやレジスタンスラインがあるのであれば、サポートラインやレジスタンスラインを目標にしても良いかもしれません。
その際は、分割決済をするなりして利益を確保させておくことをおすすめします。
まとめ:FXの値幅観測論も重要だが忍耐力も大切
FXの決済タイミングを正しく行うことにより、損小利大の理想の取引を行うことができるようになります。
ただし、本記事で紹介した値幅観測理論を実践するには、技術だけでなくメンタル面も重要です。
目先の利益にこだわらず、しっかりと利益を伸ばせるところは伸ばせるようにしましょう。
損小利大の取引を続けていけば、口座の資金も右肩上がりに増えやすくなります。