外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的はどう書けばよいの?
定款事業目的にFXって書くのはやめたほうが良いと聞くけど実際はどうなの?
このようなお悩みをお持ちではありませんか。
定款は会社の憲法のようなものであり、会社を法人化するためには、必ず作成しなければならないものです。
定款を適当に作成してしまうと、法人口座を開設できないということにもなりかねません。
そこで本記事では、下記の流れで、外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的の書き方について詳しく紹介します。
- 定款とは
- 外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的の書き方
- 外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的のサンプル例
- 外国為替証拠金取引で法人口座を作りやすくする方法5つ
本記事を最後までご覧いただければ、外国為替証拠金取引における定款事業目的の書き方を詳しく知り、法人口座を作りやすくするための方法を知ることができます。
では早速、「定款とは」から紹介しましょう。
定款とは
定款というのは、会社を運営して行く上での基本的な規則を定めたもので、いわば「会社の憲法」のようなものです。
内容の例としては、会社の名称や事業内容、本社所在地、社員の名前などがあります。
会社を運営して行く指針となるもので、会社を設立する前には必ず作成しなければなりません。
外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的の書き方
それでは早速、外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的の書き方からご紹介していきます。
定款事業目的にはFXと書かないほうが良い
FXをするのだからFXと書けばいいと思いがちですが、実は、定款事業目的にはFXと書かないほうが良いです。
FXという言葉は日常会話でも何の問題なく通じるほどに一般的なものとなってきていますが、「外国為替証拠金取引」の略語です。
略語というのは、業界が変われば同じ言葉でもちがう意味で使われていることも多々あります。
ですので、一般的に「FX=外国為替証拠金取引」の意味で使われることが多いですが、100%そうであるとは限りません。
このような理由から、定款事業目的には略語の「FX」ではなく、「外国為替証拠金取引」と書かなければならないのです。
定款事業目的は複数を記載したほうが良い
また、定款事業目的は複数を記載することをおすすめします。
なぜなら、FXというのはまだまだ世間的には信用度が低いため、事業目的としてそれのみを書くのは決しておすすめできないのです。
それではどうすれば良いのかというと、FX以外にも複数の事業目的を書けば良いのです。
実際に行なっている事業だけを書くという決まりはありませんので、今後行う予定のある事業や、やる可能性のある事業を書くこともできます。
外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的のサンプル例
外国為替証拠金取引で会社を法人化する際の定款事業目的には、具体的にどのようなことを明記するべきなのかというところが気になるのではないでしょうか。
ここでは、定款事業目的のサンプル例を三つご紹介します。
例①:外国為替証拠金取引のことを記載しない
外国為替証拠金取引のことを記載しない場合は、以下のような記載となります。
- WEBサイトの制作、運営およびコンサルティング業務
- 前各号に附帯関連する一切の事業
例②:外国為替証拠金取引のことを記載せず将来事業を行う可能性のあるもの
外国為替証拠金取引のことを記載せず将来事業を行う可能性のあるものを記載する場合は、以下のような記載となります。
- 栄養補助食品の品開発、販売業務
- 栄養補助食品・健康食品開発に関するコンサルティング業務
- 飲食店の経営およびコンサルティング業務
- 前各号に附帯関連する一切の事業
例③:外国為替証拠金取引のことを記載する
外国為替証拠金取引のことを記載する場合は、以下のような記載となります。
- IT事業の開発およびコンサルティング業務
- WEBマーケティング業務
- 宣伝・広告業務
- 外国為替証拠金取引に関する業務
- 前各号に附帯関連する一切の事業
外国為替証拠金取引で法人口座を作りやすくする方法5つ
法人の登記が完了したら、次は法人口座の開設です。
近年は、振り込め詐欺事件などの犯罪が増加している影響もあり、審査が厳しくなっており、法人口座がスムーズに開設できないといったケースもあるようです。
そこで、外国為替証拠金取引で法人口座を作りやすくする方法を5つご紹介していきます。
- 本住所はバーチャルオフィスにしない
- 定款事業目的は多すぎたり曖昧にしたりしない
- 資本金が少なすぎてはいけない
- 本社の住所の最寄り支店で申し込む
- 会社専用の固定電話を置くこと
本住所はバーチャルオフィスにしない
まずは、本住所はバーチャルオフィスにしないということです。
バーチャルオフィスというのは、実在しない架空のオフィスのことで、起業するのに最低限必要な住所や電話番号などをレンタルすることができるというサービスです。
レンタル料が通常のオフィスを賃貸するよりも格安なので、コストを抑えたい事業者の肩などに人気のサービスです。
しかし、形式上オフィスが存在しているということになるだけで、実際にはそこで業務を行うという訳ではありません。
したがって、審査の厳しい金融機関では、審査で弾かれてしまう可能性が高く、バーチャルオフィスを本住所にするというのはおすすめできません。
100%口座開設ができないというわけではありませんが、法人口座を作りやすくするためにはバーチャルオフィスは避けるのがベターです。
定款事業目的は多すぎたり曖昧にしたりしない
定款事業目的を多くしすぎたり、曖昧にしたりしないということも大切です。
先ほど定款事業目的はFX以外にも複数書いた方が良いといった風に説明をしましたが、多ければ多いほど良いというわけではありません。
むしろあまりにも多すぎると、この会社は一体何をやっている会社なんだと、不審がられてしまいます。
また、上記と同じ理由から、定款事業目的は曖昧にせず、しっかりと明確に書くことも必要です。
外国為替証拠金取引で法人口座を作る際の定款事業目的は、多くしすぎたり曖昧にしたりしないということがポイントです。
資本金が少なすぎてはいけない
資本金は少なすぎてもいけなません。
2016年に施工された新会社法により、資本金1円でも株式会社は設立できるようになりました。
しかしながら、資本金があまりにも少ないとそれなりのデメリットも発生します。
資本金が少なすぎると信用が得られず、法人口座の開設がスムーズにできなくなってしまう可能性があるのです。
資本金の額で法人口座の開設可否が決まるところもあると言われているので、事前に確認しておくと良いでしょう。
本社の住所の最寄り支店で申し込む
本社の住所の最寄り支店で申し込むようにしましょう。
本社の所在地から一番近い支店でない支店で申し込んでも、基本的には口座の開設を断られるか、支店の変更を指示されます。
これも、口座を犯罪に使用されることを懸念してのことです。
スムーズな法人口座開設のためには、本社所在地の最寄り支店での申し込みがおすすめです。
会社専用の固定電話を置くこと
会社専用の固定電話を置くことも必要です。
固定電話を引いておくことで、きちんとした実態のある会社であると判断されやすくなります。
また、法人化した会社を登録するための登記にも、固定電話の方がおすすめです。
携帯電話の番号でも登録は可能ですが、番号が変わった場合は登記の変更が必要になります。
登記は必要書類も多く非常に面倒ですので、それを避けるためにも固定電話を置くことが賢明であると言えます。
会社専用の固定電話を置くことは信用性に繋がりますので、引いておくことをおすすめします。
まとめ:定款は会社を作るための第一歩
本記事では、外国為替証拠金取引で会社を法人化するにあたり必要となる定款事業目的の書き方についてまとめました。
定款は会社を作るための第一歩です。
複雑で面倒に思うこともあるかもしれませんが、始めに済ませさえすれば、あとはFXに専念することができます。
今回ご紹介したポイントを抑えれば、かなりスムーズに定款事業目的を作りやすくなるので、これからFXを法人化させようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。